49曲目:魔女集会へ ページ16
泉side
ママに言われた日から三日、もうすっかり使い慣れた列車じゃなくて転移魔法で来たのは古い...でも墓場の魔女たちがいたところよりは古くない教会だった
明らかに人の気配がないここが、ほんとに集会場所なの...?
『招待状がないと開かない仕組み...毎回よくやるよね』
呆れたように言うママが招待状を入り口で出すと
ボッ!!
泉「!?」
招待状が燃えて、それと同時にかけられていた魔術の一部が解けた
というかこんなのかかってたんだ...
『...これは高位の転送術だよ。ここから、別の場所に繋がってる』
泉「別の場所って?」
『...行ってのお楽しみ』
少しだけ楽しそうな顔で中に入って行くママの後を追ってあわてて俺もついていった
ーーーーー
泉「う、わぁ...!!」
目の前に広がったのは、これまで見たことがないくらいきらびやかな場所だった
昔ママに見せてもらった本にあった宮殿みたいな、神殿みたいな、そんな場所
そこには見た目も格好もさまざまな、たくさんの魔女と使い魔たちがいた
『へぇ〜...前よりは少ないね』
泉「え!?」
これで少ないの!?前回はどんだけいたわけ!?
「これはスレイさま、おひさしぶりでございます」
しわがれた声が聞こえてそこを見れば、もういい年であろうおじいさんがママに話しかけていた
『...ああ、ひさしぶりだね。きみの主人は元気?』
老人「えぇ、まだまだやんちゃの盛りでして少々ひやひやするところはありますがね」
『そう、ならよかった』
...どう見てもママの方が年下に見えるけどあれかな、貴族で言う「主人と使用人」みたいなもんかな
老人「ところでそちらの方は?」
泉「あ、えと...」
『...僕の息子』
泉「!」
老人「おやおやそうでしたか、いつの間に」
『十年前にね』
「お〜い!そろそろ行くぞ!」
老人「おっと...それでは、失礼いたします」
『...うん。またね』
俺とママに一礼してから、おじいさんはさっき聞こえた若い男の声の方に行った
『イズミ、どうかした?』
泉「へっ!?な、なんで?」
『?いや、すごく顔が緩んでるから...』
泉「!?」
いやいやいや!?息子って事実を言われただけじゃん!なにそんなことで喜んでるわけ!?
泉「な、なんでもないから!」
『?ならいいけど...そろそろ行こう、僕の知り合いがいるのはこの回廊を抜けた場所にだからね』
14人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
カトレヤ(プロフ) - 夜空さん» コメントありがとうございます! (2018年8月10日 2時) (レス) id: cdce025386 (このIDを非表示/違反報告)
夜空(プロフ) - すっごく面白かったです!!!感動しちゃいました…。素敵なお話をありがとうございましたっ! (2018年8月9日 1時) (レス) id: e8c7ffb194 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ