大正妖怪浪漫道 (ページ36)

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３３歩目:決断ページ36

次の日... 時雨side

レ「来ねぇな～セナ」

司「そうですね...」

次の日、林と泉のちょうど中間地点にある巨大な岩の前で夜明けからずっと待っている

もう太陽は俺たちの真上に昇っている.....それが、答えなんだろ

『...帰ろう』ﾌｲｯ

嵐「時雨ちゃん...」

いいんだ、これで。同居人はいるし、友人もいる

凛「あ...！」

独りで過ごす無味乾燥とした日々にも慣れてる...いいんだ、これで

泉「にぃに...っ！」

トンッ！

『！？...泉？』

背中に抱きついた泉は少し息切れをしていた。まさか...泉からここまで走ってきたの！？子どもの身体じゃけっこう距離が...！

『お前、どうして...蛇神の、親のところに残るんじゃ』

泉「ちがう！泉、にぃにと一緒！一緒がいい！」

いままで聞いたこともない泉の大声に驚き、少しの間なにも言えないでいるとその勢いのまま泉は続けた

泉「泉、母と、話す！たくさん、たくさん話す！泉、選ぶ...ある！泉...！」

泉は一瞬言葉を切って、叫ぶように言った

泉「にぃに、泉...助ける、ある！泉、にぃに、好き！にぃにと、みんなと...一緒がいいぃ...！」ﾎﾞﾛﾎﾞﾛ

最終的に泣きながらそう話す泉の言葉に、俺はただただ呆気に取られていた

泉がそんな風に思ってたことなんて知らなかった。そんな風に好かれてたことも...知らなかった

.....そうか、それが...泉の答えか

ギュウッ...

泉「？...にぃに？」

『...ありがとな、俺を...俺たちを選んでくれて。これからはずっと一緒だ』

泉「！...うんっ！」

.....この地に住まう蛇神よ、あなたの御子は責任もって預からせていただきます

必ず、守り抜きます