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時雨side

蛇神が正気に戻ったかどうかは天気が証明していた

霜男の力で霰になっていた雨は止み、雲の切れ間から日が差して俺たちを照らしはじめたからだ

司「おわっ...たのですか?」

凛「みたいだね...」

気が抜けた俺たちはその場にへたり込む。全力を叩き込んだせいで力はほとんど残ってないし、怪我のせいで体力もない

これでもう一戦やれとか言われたら死ぬぞほんとに

白大蛇「...我を元に戻したのは貴様らか?」

男とも女とも取れる声で蛇神は俺たちに話しかけてきた

...というか狂ってた自覚はあったのか

『そうだ。あなたはこの泉の主たる蛇神で間違いないだろうか?』

白大蛇「いかにも。お主は...烏天狗の半妖か」

俺の妖怪の種類を見抜いた蛇神は悲痛な声音で呟くようにそう言った

レ「?なんか人間にやな思い出でもあるのか?」

白大蛇「お主は...また変わった存在だな。「やな思い出」か...あぁある。おおよそ百年前、我が子を人間どもに拐われたのだ。我が餌を取るために、少し目を離した間にな...それからだ。我が子を失った悲しみに囚われ、狂い始めたのは」

嵐「それであんなものができたのねぇ...」

やっぱり、間違いじゃなかった。蛇神は、こいつは泉の...

泉「にぃに...!」ポスッ

『泉...!』

終わったと察した泉が俺に抱きついてきたのを抱き上げる

その姿を見た蛇神は目を見開いた

白大蛇「その子は...!水陰ーミカゲー...?水陰なのか!?」

泉「ふぇっ...!?」

水陰...それが、お前の本当の名前なんだな

泉「ち、ちがう...泉は、泉...瀬名、泉...」

白大蛇「なにを言って...!」

『あ〜...事情を説明させてもらえないだろうか?』

俺は泉を助けてからのことをなるべく簡潔に説明し、泉には目の前の蛇神が自分の親だということを説明した

白大蛇「...そういうことだったのか」

泉「お...や...?」

『親はな、お前をこの世に産み落としてくれた存在だ。お前が覚えてなくても、目の前の蛇神はお前を生んだ親だよ』

泉「親...」

俺は泉を地面に下ろすとその背中を蛇神に向かって押した

泉「にぃに...?」

『泉、お前はこの人と話すんだ。いままで会えなかった分まで』

『そして選べ。このまま俺たちと一緒に暮らすか、自分の親と過ごせなかった時間を過ごすか』

突き放すような言い方に泉は目を丸くしたが俺の目に宿る感情を見抜き、うなずいた

泉「...わかった」

『いい子だ』

頭を一撫ですると今度は蛇神と目を合わせて言った

『夜明けまでに決断を、どうぞこれまでの時間を埋めてください』

白大蛇「...感謝する」

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Hikaひかり(プロフ) - かっちゃんおひさーわいわい雑談の方にコメントしたからみてちょ♪ (2017年12月30日 18時) (レス) id: 16a9728f09 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: x他1人 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2017年12月9日 23時

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