検索窓
今日:10 hit、昨日:24 hit、合計:26,021 hit

27歩目:思わぬ手助け ページ30

時雨side

『げほっげほっ!』

水が気管に入り込んだせいで咳き込みながら急いで周囲を確認する

全員がけっこうな距離までバラバラに飛ばされたがそれでも咳き込んでいるのが見える以上生きてはいる

...ただし、その身体にはかなりの量の肉体的損傷があるだろうが

たかが水と侮ってはいけない。鉄砲水は簡単に人間妖怪問わずにその命を奪うし、砂利などが混じった水を高速で発射すれば石をも斬る

そして俺たちが喰らったのは水神の一柱でもある蛇神の水だ。そこいらの妖怪たちの水とは威力がちがいすぎる

時間にしてわずか数秒で己の頭は理解した

「この状況で戦い続ければ、間違いなく全員が泉を残して死ぬ」ことを

泉「みんな...!」タッ

『っ!泉、来るな!!』

泉からしたら普段から自分をかわいがってくれる連中が、俺を含めて地に伏せたところなど見たことがないから...心配して、飛び出す気持ちもわかる

だが俺は目に入ってしまったんだ。蛇神が泉に標的を定め、レオに放った大量の水を発射したところが

さっきの水柱のせいで折れた片翼をなんとか操り、地を蹴って水より早く泉にたどり着くと抱きしめて庇う

それを喰らえば確実にもう片方の翼も折れるだろうが構うもんか

この子を守りきれれば、それだけで俺にとっては最大の儲けなのだから

『?...霰?』

だが来るべきはずの、身体がふっ飛ばされるほどの衝撃は来ず、来たのは少し「痛い」と感じる程度の霰の衝撃だけだった

泉「!?...にぃにっ後ろ...!」

『えっ?...っ!?』

驚いた泉の声に振り向けば、そこには完全に凍りついたさっきまで俺たちに向かっていたはずの水の...いや、氷の塊があった

「追いかけてきた甲斐がありました。これであのときの恩を返させてくださいまし」

『!?』

上空からの声に上を向けば、そこには白い着物に白い薄く透けた布を羽織った姿に

紺色の髪と泣きボクロが印象的な青年姿の妖怪がゆっくりと俺たちの目の前に降りてきていた

28歩目:共闘→←26歩目:神の実力



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (16 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
27人がお気に入り
設定タグ:あんスタ , 妖怪 , 男主
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

Hikaひかり(プロフ) - かっちゃんおひさーわいわい雑談の方にコメントしたからみてちょ♪ (2017年12月30日 18時) (レス) id: 16a9728f09 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: x他1人 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2017年12月9日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。