[d!]深緑なる悪魔のお誘い (ページ28)

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ちょっと待てページ28

os｢ロボロ。足底が一センチほどあって、数字が072だとどこの国や？｣

rbr｢ちょっと待っててや、今調べる…。
恐らくF国の軍靴のような気がするんやけどな、確信が持てへんから｣

靴に番号が振られているのは、その靴が何式かを表しているものだ。
戦闘機も新しい型が開発される度にコードが割り振られる。
wrwrd国が使う軍靴の足底にはそういった数字は割り振ってはいないが、他国では彫られているところもあるようだ。

kn｢あった！インカムはあったけど外された状態や！｣

こうなってくると山賊の襲撃はショッピを攫うためのカモフラージュであった可能性が高くなってくる。
wrwrd国からE国へ向かう途中に通る道はここが最短であるため、なんらかの手口で軍事演習の情報を手に入れたF国はここで襲撃しようと計画していたのだ。

グルッペンがオスマンを部隊に組み込まなければ、今回の遠征にいる幹部はコネシマとショッピだけであり、たとえショッピが誘拐されたとしても現場にいるコネシマはE国に向かわなければならないため、救出作戦が遅れると踏んだのだろう。

rbr｢よし、F国のものやと確認が取れたわ！
これより、ショッピ奪還作戦を開始するぞ！！｣

無線より今後の予定が言い渡される。
オスマンは近接部隊、遠距離部隊を率いて軍事演習のE国へ、コネシマは単体でF国のプロテクト要塞へ奪還しに行く。
明日の朝から馬を走らせれば翌日の昼頃には到着するはずだ。

夜に単独行動は危険であり、コネシマはそわそわしているが、許可は降りなかった。

この場から一番近いF国の人質を匿える施設はプロテクト要塞しかありえない。
wrwrd国から奪還のために人が送られる頃にはプロテクト要塞から別の場所へ移すだろうが、その前にコネシマが倒しに行く。

単細胞生物に隠密行動ができるとは考えにくいが、大勢引き連れていったところで統率がとりにくいしE国との外交問題に発展する可能性もある。

gr｢ちょっと待て、ロボロ。
本当にプロテクト要塞なのか？｣

rbr｢ど、どーゆーことや｣

それまで黙認していたグルッペンことwrwrd国の総統は、奪還作戦を開始するにあたって、いくつか懸念すべき点があると言った。
そのなかで最も大きい要因が、コネシマがプロテクト要塞に着くころには、すでにその場を離れているという点だ。
我々が考えられる作戦ならば、相手はもう数手先を考えていることを念頭に置く必要があるのだ。