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傑とその彼女は日に日に仲良くなっていった。

学年が違うというのにも拘わらず、見るのは共にいる姿ばかり。

彼女の素敵な魅力からか、気づけば五条も、硝子も、其方へ行っていた。

私は一人でいることが多くなったと思う。どうしても、彼女に近付きたくなかったから。

かと言って私は、私以外を愛していたとしても傑を好きなので、今まで通りの距離感で過ごした。

傑はいつも通り、私に優しく接してきてくれた。

顔色悪いね、大丈夫?。任務お疲れ様、よく頑張ったね。

この優しい言葉を何回彼女に言ったのだろうか。そう考えるだけで体が動かなくなるくらい苦しくなる。


ああ、あの子がいなければ。


何度そう思ったことか。

私は言わずもなく最低最悪な女である。これは自分が一番よくわかっていた。



事は私の誕生日。

ヤンキーだと思っていた硝子ともすっかり仲良くなり、硝子と今からどこへ食べに行くかと話していた。

五条も家の話を聞けば、今まで友達いなかったんだろうなと思ったので、照れくさそうに何が欲しいか聞いてきた。

五条はお坊ちゃまだからなぁ、何買ってもらおうかな?マンション?と硝子と巫山戯て笑った。

「マンション?お前が一人で管理できるんならいいけどー」と怠けた返答をされた時は二人してギョッとした。

その時だった。

「硝子…!!助けてくれ!」

傑がいつもの涼しい顔を崩して、硝子へ助けを求めていた。

あの顔を、初めて見た。

そこに待ち受けていたのは、彼女の死だった。

本当に、消えてしまったのだ。

私以外の皆が泣いた。

もちろん、私の誕生日を祝うような雰囲気でもなく、私の誕生日も共に消えた。

彼女の死を悲しむ者は多く、彼女を想い涙を零す。

彼女の同級生であったあの七海でさえ、涙を流していた。

どれだけの人に愛されていたのかがよくわかった。

対して私は泣きもしなかったし、悲しみもしなかった。

何も、思わなかったのだ。



何度でも言うが、私は根からの最低最悪な女だ。

弱った傑の心に漬け込み、こう言うの。

「好きだよ、傑」

桜が枯れるのを待っていたかのように。

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rix(プロフ) - 尊さん» お待たせ致しました!只今公開致しました〜!!犬小屋から出てきてくださ〜〜い!!!!お家に帰りますよー!! (2021年3月27日 9時) (レス) id: c4228ae6c4 (このIDを非表示/違反報告)
- rixさん» なぬ、神様の作品なら絶対読みます!犬小屋で地団駄踏んで待ってます! (2021年3月24日 17時) (レス) id: b48a344f5f (このIDを非表示/違反報告)
rix(プロフ) - 尊さん» コメントありがとうございます!わー!そう言っていただけると嬉しいです(;;)休日に新作出すと思うので是非そちらもお読みいただけると嬉しいです笑 (2021年3月24日 17時) (レス) id: c4228ae6c4 (このIDを非表示/違反報告)
- めちゃくちゃ感動しました!あなたは神作の神様だったですね、一生崇拝します (2021年3月24日 14時) (レス) id: b48a344f5f (このIDを非表示/違反報告)
rix(プロフ) - ひなたさん» コメントありがとうございます!よかったです!!笑自信結構なかったのでそう言っていただけると嬉しいです!! (2021年3月22日 13時) (レス) id: c4228ae6c4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:rix @元荼毘 | 作成日時:2021年2月28日 14時

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