【wrwrd】拾う神有り (ページ32)

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日常 14 ページ32

ペ神さんに診てもらった。もう普通に生活しても問題ないとのこと。そういえば数日間胃に何も入れていなかったため、かなりお腹が空いている。グルッペンさんを食事に誘えば了承してくれた。

食堂に向かうとちょうど食べ終わる時間帯。みんな揃っていた。そうだ、謝らなきゃ。

『みなさん…今回は私の不注意でここまで大事にしてしまい申し訳ありませんでした。』

深々と頭を下げる。

「頭上げや。Aちゃんが生きてるからええねん。」

「どうせいつかその国とは戦争するのは分かってたしな。それに普段見れないグルッペン見れたし？」

「おい。」

『ありがとうございます。普段見れないとは…どんな感じだったんですか？』

「キレてると思ったらめちゃめちゃ深いため息つくし。めっちゃ情緒不安定やった。」

「言うなや…。」

『まぁ！先程の私がいないと生きていけないって言うのはあながち間違ってないんですね。』

「せやぞ。だからもう居なくなるなよ。」

『もちろんです。』

「てかAちゃん！薬指！！」

『グルッペンさんと婚約させていただきました。今後ともよろしくお願いします。』

「はえ～まじか。」

「おめでと！」

飛んでくる祝福の言葉に包まれた。なんて幸せ者なんだろう。

軽く食事を済ませ総統室に戻る。思い出したことがありトイレへ駆け込んだ。服を捲るとやはり痣がいくつか残っている。あそこにいる間にできた傷だ。

『しばらくは見られないようにしないと…。』

そう呟いた。後にすぐバレることになるとは知らずに。

「夫婦になったことだし、そろそろさんは外してくれないか？」

『んー、そうですね。グルッペン。慣れないなぁ…。』

「もう1回。」

『グルッペン。』

余程嬉しかったのか静かに喜びに浸っている。追い討ちをかけてみよう。

『グルッペン、大好き。』

「なっ、わ、私もだゾ！」

突然言われて動揺している。横を向いているが微かに耳が赤くなっているのがわかる。数年前には決して見ることの出来ない表情だっただろう。

「ずっと居なくて寂しかったんだ。一つお願いを聞いてくれないか？」

『なんですか？』

「私が良いと言うまで部屋から出ないで私と二人でいろ。必要な物は持ってこさせるから。」

『えぇ、いいですよ。』

軽率に了承した私を恨みたい。ずっと2人でいて無事過ごせるわけがないだろう！