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その視線を辿ってみると、灰色の集団。
『あっ、』
片桐さんと相良さんも見つけた。
「ど、どこいくんだAちゃん！？」
『片桐さん達のとこです』
「なんでだァ！？」
『バレンタイン、渡すんですよ』
「尚更なんでだァ！！」
『普段お世話になりっぱなしなので･･･』
こんなのでお礼といっていいのか、というレベルで迷惑かけまくってる。
怒りに震える今井さんを放っておいていいか迷ったけれど、片桐さん達を見失う前にその名を呼んだ。
「･･･あ、？」
相変わらず、鋭い目付きで振り返った相良さん。
「･･･お前、なんでここにいんだよ」
『皆さんに、これ。バレンタインです。
いつもお世話になってるので！』
「･･･あー、今日バレンタインか」
んなもん忘れてたわ、と笑う相良さん。
･･･ただただ、顔が良い。
『片桐さんと、相良さん。
あとはこれ、皆さんでどうぞ』
片桐さんと相良さんには別で渡して、他の皆さんには箱にまとめたクッキーを渡す。
「お、女の子からのバレンタイン･･･！」
「どう考えても義理ってわかってるけど泣きそうだ･･･ッ」
「勿体なくて食える気しねぇ！！」
･･･そんな大層なものあげてないのに。
こんなに喜んでくれると、やっぱり嬉しい。
「･･･ありがとな、」
『んふふ、』
片桐さんが、くしゃくしゃと頭を撫でてくれた。
子供扱いされてるんだろうな、って分かってるけど頭を撫でてもらえるのは嬉しい。
「ほら、今井ンとこ行ってこい。
浮気だって勘違いされんぞ」
『ッはい、！』
じゃあな、と背中を向けた片桐さん達に手を振り、後ろを振り返ると。
『今井さんッ！？』
道の端っこにうずくまって、いじいじしてる今井さんがいた。
「どうせ俺なんて、どうせ俺なんて･･･ッ
分かってるよ、片桐の方が男前だって！！
俺なんか所詮出オチキャラだっていうのもさ･･･。
でも、でもさ、この小説は俺メインなわけだからさ((もごッ」
なにかマズいこと言った気がしたので、慌てて口を塞いでおいた。
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「智司、いいのかァ？」
「あんな顔されちゃァな、」
「･･･らしくねぇなァ」
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ゆずは(プロフ) - いつも更新楽しみにしています。今回のお話もとてもよかったです。これからも応援しています！ (2019年4月17日 3時) (
レス) id: 4a89377b71 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - とても楽しかったです！！！私は片桐くんも個人的に好きなので、お時間あれば片桐くん落ちも作って欲しいです！！これからも頑張ってください(*^^*) (2019年1月20日 11時) (レス) id: 7b4882295e (このIDを非表示/違反報告)
りんご飴 - 番外編とっても楽しみです！これからも頑張ってください(*´ω｀*) (2019年1月20日 10時) (レス) id: 732519457a (このIDを非表示/違反報告)
ねくらげ(プロフ) - これからの展開がめっちゃ気になります…！( *ﾟAﾟ) (2019年1月19日 11時) (レス) id: 7a5491ad26 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しぃも | 作成日時：2018年12月31日 10時
