嘘を固めて【ツイステ】 (ページ34)

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碧の都合と昔話ページ34

女性達は突然やって来たシスターを訝しみながらも黙って街へと受け入れた

自分からやってくる馬鹿でひ弱そうな女はどんどん引き入れろ、と男達から言われていたから、その通りに

　

シスターは辺りを一通り女性によって案内された後、教会はないかと聞いてきた

　

案内人が首を振るとなるほど、と頷きじゃあ街外れの祭壇を使用しても構わないか、と問う

　
もちろん街の外に出る機会のない女性達には分からないが、この街に来たからにはその場所にはもう行けないと言った

　

その言葉に彼女はやはり微笑む

　

もう一度反乱を起こしてみませんか、と言って

　

　
『＿＿＿とまぁ、その後も色々あって一緒に反乱起こしたりして結局勝ったといいますか』

　

そこで超能力のような魔法を用いたシスターのおかげで勝ったようなものだから彼女の苗字のクライシスを取って《クライシス帝国》と名付けたんです、と花壇の花に触れながら一通り話終える

　

「後半が雑になっておる気もするが、いつ聞いても疑問点の多い昔話じゃな」

今ここにいるのは、リリア先輩がそういえばAの国はどうやって出来たんだったかの、と言うので＿＿というか本当はお話しようと呼び出されたのだが、当の本人は太陽が暑いと言って木陰に座っている

確かに暑いな、と夜の涼やかさが恋しくなる
それと同時に耳に入ってくるのはとある男女が話す声

もちろん普通の人ならば聞こえない距離
近づくと不都合があるのでできるだけ遠くにいるが、自分のユニーク魔法によってしっかりと聞こえる

思い返せば初めて使用した時は本当に苦しくて
激しい痛みが三日三晩続いたものだ

私があまりにも煩く叫ぶものだからと嫌な顔をされてあいつらに地下牢に入れられたのが一日目

一晩中叫び喉が潰れ、全身を掻きむしり衣服も皮膚も赤く染まった二日目

段々痛みというものに慣れてきて逆にその痛さが普通だと思うようになった三日目

その日ようやく制御＿＿コントロールができるようになり、今では多少の精神力を要求されるものの普段使いできるようになったのだ

＿＿＿なんて、思い出話はいいか。

　
黙る私を楽しそうに見る彼は再び口を開く

　
「お主は太陽に弱くないのだな」

そういえば、なんて枕詞をつけちゃって。
それが本題かと溜息をついた

　

　
　