嘘を固めて【ツイステ】 (ページ17)

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碧の指先ページ17

「これはこれは、王女サマが駆けつけて、止めに来たのか？」

『まさか、そんなことありませんよ』

ハッと鼻で笑って大量の紙束を指差す

『ソレ、処分するつもりなら別に止めませんよ
面白そうですし』

「取引相手を面白そうで裏切るったァ、悪いヤツだな？」

裏切りって訳じゃないですけどね、と言い呆れるように肩を落とす

アズールだって変わらなきゃいけないのは事実だから、これを機に自信を持ってもらいたいのだ

「ふん、まぁとにかくこれを砂に変えれば」

「待ちなさい！」

焦った顔をして息を切らす契約主
運動が得意では無いのだからそんな走らなくても

しかしこの契約書の束は彼にとってもはや命そのもの

返してくれ、ともはや取り繕うことも忘れ必死に
話すアズール

レオナ先輩は契約によっては返してもいい、と言いながらもハナからそんなの興味ないとでも言うようにあっという間に砂に変えてしまった

『上げて落とすなんて趣味悪いですね、先輩』

「言ってろ」

さらさらとレオナ先輩の指の隙間から黄金の契約書がただの金色の砂になって零れ落ちていく

「あ、あああ...僕の、僕の黄金の契約書が....

全部、塵に＿＿＿っ！！」

目を見開きがくりと膝をついて小刻みに震え、
両腕で自分の体を包み込むようにしている

人間が丸まっていると落ち着く、というから落ち着かせるために本能がしているのだろうか、と首を傾げる

「あぁぁ～っ！！もうやだ～～！！

消えた、コツコツ集めた魔法コレクションが！
僕の万能の力がぁ～！！！」

「......なんだァ？」

「き、急にキャラが......」

『バレてしまっては.....フォローできない』

この人、上手くいかない仕事があったらたまにこうなってたから初見ではないけども......

しかし今回は悲しみの度合いが違うっていうか
小さい頃から集めてたらしいし

「あぁもう全てがパァだ！！なんてことしてくれたんだ！！

アレが無くなったら僕は....

僕はまた、グズでノロマなタコに逆戻りじゃないか！！！」

『あ、アズールぅ～....落ち着いて？ほら深呼吸しよーよ、ね？』

何か周りから黒いオーラがで始めてるし

これはあの出来事がまたくるのでは＿＿縁起でもないことは言わないでおこう

「うるせ～～！！お前らに、お前に！！！
僕の気持ちが分かるもんか！！」

えっ、何か指さされてるんだけど何事
とりあえずなんかごめん

　