嘘を固めて【ツイステ】 (ページ14)

今日:14 hit、昨日:0 hit、合計:56,279 hit

透明の誘いページ14

　
「お願いします！」

『無理です』

「即答！？」

無感情に見つめられこれまで良くしてくれたのは一体何だったのか、と肩を落とす

これ以上ないようならば行ってもいいですか、と呆れたように溜息をつく彼女＿＿A先輩

今は昼休み、ご飯も食べずに教室の前で待ち
彼女が出てきたところをアタックしたのだが

これまで何度も助けてくれていたからお願いすればいけるのでは、と思ったのだが流石に善意で行動してくれる程甘くはないらしい

仏だって三回目からはシビアになるっていうか怒るし、元々彼女は感情で動くような人ではないという噂もあったし当然の反応なのかもしれない
知らなかっただけでこれが本来の彼女なのかも

＿＿＿そう言えば彼女は女顔が好き、だったよな
それが理由で近ずいて来たのでは、と先輩だって言っていたし

やれるだけやってみようじゃないか

向きを変え移動しようとする彼女の袖をぐいっと引っ張り、もう片方の手で口元を覆う
ちなみにその手は萌え袖に仕込んである

「先輩が手伝ってくれたらなぁ......？」

必殺！涙目･上目遣い･袖掴み！！
顔が良くなければ気持ち悪いだけだが顔につられてやってきた彼女なら＿＿！！

『私は口を滑らせたりしませんから、何も教えてあげませんよ

本当ですよ、そんな顔されたって＿＿＿

ぅうん......。』

効いてる.....？

ちょっとショックな気もするけど今一人で聞き込みとかしてるジャックの為にも！！

じっと美しい碧を見つめ必死に訴える
すると口元をうにょうにょと波打たせ視線をどこかにやるA先輩

ぶはぁぁぁ、とどんだけ息止めてたんだよというくらい大きな溜息をつきジト目で睨んできた

『.........話を聞くだけなら、構いませんが』

「ほんとですか！？ありがとうございます！！」

お昼ですし食堂にでも行って話しましょう、と言い先を歩き出す彼女の後を慌てて追いかける

案外歩くの速いな.....と思いながら彼女の背中を見ていた僕からは、彼女がどんな顔をしているのか見えていなかった

　
　