嘘を固めて【ツイステ】 (ページ13)

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碧の思いページ13

とうとう順位が発表された今日の日

イソギンチャク達で溢れたラウンジのカウンターのに座り一人ペンを滑らせ絵を描いていた

「ドリンクは中じゃなくてカウンターで作って～」

｢ ......。」

「不真面目なイソギンチャクだなぁ～......絞められてぇの？」

｢ま、まっさか～！！」

だよね～とにこやかに笑うフロイドにぶんぶんと首を振る生徒

アズールに一応近くで見て危なくなったら止めろと言われてはいるがフロイドだって馬鹿じゃないのだからさすがに限度は弁えているだろうとペンの色を変えてグラスの中に海を塗る

「おぉすっげぇきれーな色ーこれって海？」

『海をモチーフにしてますから、ていうかフロイド、イソギンチャクは？』

「飽きた」

カウンターの向こう側から頬杖をつきにこっと笑って言うがそこは飽きちゃあかんだろ
ちょっと高く評価してあげてたらこれかい

まあ言っても聞かないし、と軍団の方へ目をやるとすでにジェイドがフォローに入っている
あいつほんとすごいな

「そういやAは一緒にメニュー考えるイソギンチャクとかいらないの？大変じゃない？」

『アズールの契約に引っかかるような馬鹿な奴らにちゃんと売れてこちらも利益が出るような商品を考えられるとでも？』

高くて美味しい食材を混ぜときゃ売れると思ってる奴らに任せてたら逆に仕事が増える、と言うとさっすがーと拍手される

逆に馬鹿にされてる感があるが彼に悪気は無いので大人しく称賛を受けておこう

無視したら指でつんつんしてくるからはいはいと言って色塗りを再開する

グラスの一番下は暗い、暗い海の底を表した色で

中央部には浅瀬を表すよく見られる海の色で
表面部分は真っ白なアイスを設置して星を散らす
パラソルも突き刺さっていてまるで南国のような景色である

じっと左右色の違う瞳で紙を見つめる彼が何で地面とかは表現しないのと呟くから私ね、と語る

『深海も宇宙も、星も魚も、みんな一緒になっちゃえばいいのにって、思った事があるの』

まあ今もあったらいいな、とは思ってると瞳を細め彼の頭をするりと撫でる

「何でそんな事思ったの？」

『さぁ、とりわけ大した理由もなかった気がします』

やっぱり何か足りないなぁ、と笑って私はその紙を折りたたんでポケットに入れた
これもまたボツ案となってしまった

「＿＿＿そっかぁ」

じゃあアズールのとこ行こ、と腕を引かれるままに私も立ち上がった

　

　