碧の腕 ページ39
「＿＿＿ひっ、え、え？」
自分が発した魔法に自分の腕を、拳を突っ込む奴だなんてそれはそれはおかしいだろう
後ろから後輩の怯えた声が聞こえる
魔法は主の認識もできず容赦なく腕を切り刻んでくる
そのお陰で長袖の寮服もノースリーブ状態血がだらだらだよね
防衛魔法を展開し続ける先輩が嫌悪感を隠そうともせずにその端正な顔を歪ませる
「オイ早くやめろ！お前の腕がどうにかなるだけだろうが！！」
流石女性に優しくと躾られてるだけあってそういう思いはあるんだと感心する
どうにかなってもいいから突っ込んでんだよ、とも思いながら更に前へと腕を動かす
とんでもない風圧で吹き飛ばされそうだが脚とバランス感覚を頼りに耐えている
あとちょっとで魔法が破れるはず
頑張れ自分！！と再度腕を押し込めようとしたその時
「ガウッ！！」
『うわっ！？』
突然砂嵐の中から出てきた巨大なケモノが横から私の体を凄いスピードで掻っ攫った
その大きな口で服の後ろを噛まれ引っ張られる
同時にレオナ先輩に蹴りをかますというまさかの凄技をやってのけるケモノさん
器用すぎんだろと頬を引き攣らせながらはっと気がつく
ラギーから手が離れた今なら......！
血塗れな手で申し訳ない、と思いながら腕を思い切り伸ばす
さらに出血が悪化したというか破けていなかった部分の皮膚も破れた気がするが
彼の寮服を無事掴めたので勢いよく引っ張りこちらに引き寄せる
恐らく狼と思われる美しい毛並みの動物が素早くリドルさん達が待つ方へと戻ってきたので止まったところで地面に足をつけた途端皆がわっと集まってくるのでラギー大丈夫かなと自身の両腕に抱えられた小柄な彼を見る
彼はごほごほと苦しそうに咳をしているので急いで、でもなるべく優しく背中を摩る
『あの、みっ、水って出した方が良いですかね！？』
混乱し一番的確な答えをくれそうなリドルさんに目を回しながら問う
当の彼は大丈夫だからそっとしておけ！と怒鳴ると目の前にきてしゃがんでくれる
「それも大事だが君のその腕も相当大変なことだろう？いいから休んでいるんだ！！」
そう言われひょいっとラギーを奪われ自分もひょいっと誰かに持ち上げるられる。いや誰。
そう思いながらも優しく暖かい腕に抱えられたことでほっ、と息をつく
やっぱ怖かったのかな、なんて思いながら段々重たくなる瞼に抵抗することも適わず
あっという間に視界が真っ黒になった
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ぬか漬け(プロフ) - しゃけさん» 良かったです〜！安心しました笑 面白いだなんて言ってくださってもうすっごく嬉しいです！読んでくださって本当にありがとうございます！！ (2020年7月27日 21時) (
レス) id: 068881a9cc (このIDを非表示/違反報告)
しゃけ(プロフ) - ぬか漬けさん» そうです〜！いえ、読みにくいとか気に入らないとか、そんなことではないので大丈夫です。お話としては面白いから好きですし、ただ単に、理由があるのかなあ…と疑問に感じただけです笑 (2020年7月27日 21時) (レス) id: 9cd1e2c3d2 (このIDを非表示/違反報告)
ぬか漬け(プロフ) - しゃけさん» 間の文章の最後に「。」をつけないという事でしょうか？それでしたら私のクセ、というのと文字数制限の関係でして、気にならせてしまって申し訳ないです。もし論点が違いましたらお知らせ下さい！ (2020年7月27日 20時) (レス) id: 068881a9cc (このIDを非表示/違反報告)
しゃけ(プロフ) - 間のナレーション？なんか第三者語り？みたいなやつに句点をつけないのだけが、本当にそこだけがすごく気になるw (2020年7月27日 20時) (レス) id: 9cd1e2c3d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あしな | 作成日時：2020年4月12日 20時
