大好き。１６ ページ19
先生に注意されながらも、走って廉の教室に来た。
咲良「あっ…」
廉を見つけると、高梨さんと楽しそうに喋っていた。
逃げたくなった。
でも、それだと、前の自分と変わらない。
大吾が、せっかく私に教えてくれたんだ。
あと一歩。たったの一歩踏み出せばいいだけ。
咲良「れ、廉っ！」
そう呼ぶと、目が合う。
高梨さんと少し会話をし、こっちへ来た廉。
廉「どうしたん？」
咲良「えっ…と…その…」
ずっと側にいたはずなのに、
久々に会ったような感覚で、
鼓動が速くなる。
咲良「ここじゃ言えないから、屋上行こ…？」
廉「おん」
そう言って、歩き始める。
チラッと横を見ると、廉の整った顔。
更に鼓動が速くなる。
廉「なぁ、咲良」
咲良「ん、？」
不意に自分の名前を呼ばれ、驚いた。
廉「俺な、咲良のこと好きやで。
幼馴染として」
違う意味の『好き』なのに、嬉しくて顔が熱くなるのを感じた。
廉「咲良のおかげで、今、幸せやもん」
咲良「え？でも私、なにもしてないよ？」
廉「咲良にはそういう自覚がないとしても、俺にとっては、すっごい助かってねん。
相談乗ってくれたりとかさ。
高梨さんに喋りかけられたのも、咲良が応援してくれてたからやで」
咲良「そうなんだ…」
廉は真剣に相談してたのに、
適当に返事をしていた自分に腹が立つ。
廉「ほんまに、今までありがとうな」
咲良「ううん。良かったよ、廉が幸せになれて」
廉「おん。
あっ、そーいえば、咲良、好きな人いないん？」
咲良「えっ！？ 」
まさかの質問。
廉「ほら、咲良、俺に好きな人一度も言ってくれたことないやん？」
咲良「確かに…」
廉に言ったら、それは完璧に告白。
『教えられない』って言いたいけど、
これから、自分の気持ちを明かさなければならない。
咲良「いるっちゃいるよ…？」
曖昧な返事で返すしかなかった。
廉「誰なん？」
咲良「ふぇっ！？//////」
テンパり過ぎて、変な声出た(笑)
廉「え？ｗｗｗｗｗｗ」
廉に笑われ、みるみる顔が赤くなる。
廉「なんやねんｗｗその返事ｗｗ」
この会話さえ愛おしく思えてしまうのは、
きっと、明日から、廉と喋れなくなるのを恐れてるから。
だから、強くならなきゃ＿＿
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理央 - 超おもしろかったです！！！また、こんな作品作ってください (2015年10月24日 8時) (
レス) id: 957072b14b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：西島 まひる。 | 作成日時：2015年6月22日 17時
