【織田作】此の度、赤髪の彼になりまして………は？参【女子成り代わり】

8、今までの過去 ページ8

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いきなりズイッと治が身を乗り出して


チュッ


とリップ音





『きゅ、急になにして…!?』


「何って、Aに自信つけさせてあげようと思って」





急だったのと、ペロ、と唇を舐める治が色っぽ過ぎてクラクラした





「Aが自分の良さに嫌って程気づくまで……そうだなぁ…

そんな君には、お仕置き、してあげるよ」


『お、お仕置きって…？』


「……どんなのか知りたい？」





耳元に寄せた口から吐かれる言葉がとても甘くてゾクリと粟立つ






「じゃあ……………話が終わってからね」


『え、あ、あぁ、うん』


「さっきのもかなり大事な話だったんだけど、どっちかと言うとこっちが本命」


『まだあるの？』


「いやいや、今まで何も言わずに我慢してたのを褒めて欲しい位だよ」


『…?』


「君の事…、昔の事？なのかな？ を教えて欲しいんだけど」


『！！』


「Aの事は調べたから生まれから今迄の事全て知ってる。

でも、何かもっと君には私の知り得ない更に深い過去があるんだろう？

おそらく、乱歩さんはそれに気付いていてある程度わかっている。

流石の私にも、少し解らないんだ…Aの事が。」


『そ、れは…』


「君には解らないだろう？どれだけ考えても自分の好きな人を理解できない苦しさ。自分じゃない他の誰かは知っているのに、私は知らないという悲しさが。」


『………』


「教えて、くれるかい？」







コクリと頭を垂れる



あぁ、先延ばしにしていた、恐れていたもの。

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