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15.誤解 ページ16







あれから一週間。



何度か現場で見かけることはあったけれど、なんとなく気まずくて話しかけられずにいた。



時刻は午後10時半。



仕事を終え、誰もいない廊下を歩いていると、見計らったように江口さんが前から歩いてくる。




今日こそは話しかけなきゃ。




落ち着け私。平常心、平常心…!









『江口さんお疲れ様です!』



江口「おぉ、おつかれ〜」



『あの、この前は片付けもせずにいきなり帰ったりしてすみませんでした…!!』



江口「全然いいって(笑)」



『あ、これ、借りてた服洗ったのでお返しします!』



江口「あー、忘れてた。わざわざありがとね」



『…それじゃあお疲れ様でした!』









あまりの気まずさに話を切り上げて振り返り、早足で歩き出す。








すると突然、後ろから手首を掴まれる。






『…!?』





腕を引かれた勢いで半身後ろを向くと、真剣な表情をした江口さんと目が合う。






江口「…ねぇA、俺のこと避けてる?」




『え、と…別に避けてるつもりじゃ…』




江口「じゃあ、なんで目合わせてくれないの?」




『……』




江口「…ごめん。責めたいわけじゃないんだけど、理由が聞きたくて。」




『えっと……』




江口「やっぱりこの前、嫌だった?」




『………?どういう意味ですか?』



江口「好きでもない奴と家で2人きりなんて嫌だったかなって。断りにくかったでしょ。ごめん。」






もしかしてこの人、盛大な勘違いをしてる?






『嫌なわけないじゃないですか!違うんです!あれはただ、記憶無くすまで飲んで迷惑かけて江口さんに幻滅されたんじゃないかって不安で…!』




江口「…………はぁ」







江口さんが下を向いて手で顔を覆う







『江口さん?』



江口「…良かった。Aに嫌われたかと思った」








顔を上げた江口さんのほっとしたような表情に、心臓がギュウッと締め付けられる。



それと同時に、張り詰めていた空気がフッと緩んだ気がした。







『江口さんのこと嫌いになるなんてあり得ないです。それに、嫌われたと思って不安だったのは私の方です!酔ってる間のこと何も覚えてないし…』



江口「え、覚えてないの?」



『…すみません。1ミリも覚えてないです…』



江口「そっかぁ、覚えてないのかぁ(笑)」



『なんでニヤニヤしてるんですか!私何しました!?』



江口「えー、教えなーい」



『ねーーえーーー!!』

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林檎(プロフ) - 八坂リアさん» すみません!今気づきました(・・;)ご報告ありがとうございます!! (2022年5月23日 12時) (レス) id: a3c41f9f76 (このIDを非表示/違反報告)
八坂リア(プロフ) - オ/リ/ジ/ナ/ル/フ/ラ/グが立ってしまっているようですよ…! (2022年5月23日 8時) (レス) id: 16d5f57960 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:林檎 | 作成日時:2022年5月21日 0時

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