けんか…? ページ22
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優『2人って昔から仲良いんでしょ?喧嘩とかしたことないの?』
ある日の楽屋。いつも通りみんな思うがままに過ごしてたらいきなりそんなことを言い出す優斗。
優斗が喋りだした途端みんな1箇所にどんどん集まってきた。
猪『確かにそれ気になるかも。言い合いとか見たことあるけどガチの喧嘩は見たことない』
橋『あるじゃんあれ』
「あー、あれね」
井『A号泣事件ね』
作『なにそれ、気になる』
「はしもっちゃんと嶺亜とかはその場にいたからね〜」
号泣事件なんて言われたら私がいきなり泣き出したやばい奴だと思われそうだが別にそういうことではない。
あれは私が小学校低学年で瑞稀が高学年だった時でまだお互いに瑞稀くん、Aちゃんなんて呼びあってた時の話だ。
当時関東Jrの知り合いなんて瑞稀とはしもちゃんと嶺亜等片手で数えられるくらいしかいなかった。
その中でも瑞稀は特別に仲が良くて、関東のJrの子たちと会ったら一番最初に行くところが瑞稀の所だったくらい。
その日は珍しく東京でのお仕事でその後、そのまま関東のJrの子たちと混ざってレッスンを受ける予定だった。
仕事も終わってレッスン場に着くとたくさんのJrがいてそこから知ってる顔を探し出す。
でもいくら探しても瑞稀がいなくて諦めて端の方にいようと思うといきなり腕を掴まれた。
「嶺亜くんか、ビックリした」
嶺『いつも瑞稀とかといるじゃん、どうしたの?』
「瑞稀くんが見当たらなくて」
嶺『あー、レッスンまでまだ時間あるからコンビニとかでも行ってるんじゃない?いいじゃん、俺といようよ』
毒とかを吐いたりしながらも妹がいるから何気に私への面倒見が良かった嶺亜が一人でいた私を引き取ってくれた。
嶺『Aやっぱり小さいね』
「これでも去年よりはだいぶ伸びたんだよ?」
嶺『大きくなってきてるはわかるけど小さい赤ちゃんなままだよ』
「うわぁ、痛い痛い」
雑に頭を撫でられ嶺亜にも同じ事をやってやろうと思って、手を伸ばしても届かない私をニヤニヤと悪戯に笑う嶺亜を今でも覚えている。
そんなことをしていると振付師さんがやってきて始まったレッスン。
瑞稀と話せなかったなとキョロキョロしてると端の方にいた瑞稀と目が合った。
でも、合った視線はすぐ逸らされて私なんかいなかったかのように扱われたのが初めてだったのでショックだった事を覚えている。
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ゆゆ - 名前が変換できないです😭 (2022年9月13日 16時) (レス) @page1 id: 3b2ac66a20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:亜子 | 作成日時:2022年9月11日 19時