女軍人さん8 ページ10
先ず、石仮面の謎から調べる事にした。
何もわからない状態で、比較的に生きている柱の男と只の石仮面を調べるのならば圧倒的に仮面の方が安全と判断されたからだ。
この不気味な仮面は一体なんなのか、検討もつかない。こればかりには世界一と掲げるドイツの科学者達も頭を悩ませ、手を挙げた。
『……チッ!こんな事で手間取ってどうする!我々はまだ先に行かねばならないのだぞ……っ!』
「おいおい、落ち着け。力み過ぎて手から血が出てるじゃあないかァァ!」
『フン…!こんなもの、たいした事じゃあない!!それよりも石仮面の謎を……っ!!』
悔しさと失念で拳にを握った彼女の手からは血液が滴った。シュトロハイムは心配そうに声を掛ける。だが彼女は相当焦っているのか、その声を無視して石仮面に手を付けようとする。
この行為が、ドイツ軍に大きな一歩を与えてしまう。
真っ赤な血液が石仮面の額にポツリと落ちたのだ。
『なっ……!!』
「何だこれはァァ!!」
それは余りににも奇妙な光景だった。音を立てたと思えば、それは不気味に動いたのだ。鋭い突起が何本にも渡り出ており思わず息を飲む。
しばらく経てば元に戻った石仮面。これらを調べるために実験を行う必要がある。
『血液が必要だ、それと人間も…。』
「…それならあの黒人達を使おう。彼等には我々ドイツ軍の礎になって貰う。」
この時代はまだ人種差別が激しく白人と黒人とで差別され白人は裕福に黒人は貧相にと、黒人は白人達にとっては最早人種が違う生き物という認識が多かった。
ただし、全ての人間がそうと言う訳ではない。肌の色が違えど絆があり、平等だと言う認識の者もいた。
ここはドイツ軍である。白人の国である。人種差別は必然的に勃発し黒人の捕虜達もいた。
彼等は石仮面の被験体として扱われるのだろう。
それから数週間が過ぎた頃だ。
「シュトロハイム少佐!大変ですっ!」
「何だ、騒々しい!」
「スピードワゴンが自 殺をはかりましたっ!!」
「な、何ィィ!?」
(…そろそろだとは思ったが…中々、元気がいいなスピードワゴン。さて、どうするか…。)
スピードワゴン。彼が柱の男と石仮面を見つけ出した発端と言える主要人物。財閥の創設者であり、大富豪だが今ではこのドイツ軍に拘束されている哀れな老人に過ぎない。
彼女は石仮面を片手に取り捕虜の牢屋に向かった。
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リルカ(プロフ) - ありがとうございます!心に染みました・・・。今回は肩甲骨と肋骨2本の骨折で済んだのでたぶん大丈夫です。肺にキズいったのが苦しいですが早く治します!(更新ありがとうございます!これからもよろしくお願いいたします!) (2018年1月8日 22時) (レス) id: 2a1fc58100 (このIDを非表示/違反報告)
ミルクの死骸(プロフ) - リルカさん» 夢主ちゃんは日々の努力を積み重ねて最強と言われるようになりました…。でもこれはあくまで物語の中なのでリルカ様は無理をなさらず休養を取ってくださいね!お怪我を早く治してください! (2018年1月8日 22時) (レス) id: 5a6969804a (このIDを非表示/違反報告)
リルカ(プロフ) - 返信ありがとうございます!長刀と長槍の実戦試験はクリアしましたが、乗馬槍の試験で相手を倒した時にはずみで落馬して現在病院です(笑)周りは皆男なのでいつか夢主のように最強よ呼ばれるように頑張ります・・・。 (2018年1月7日 16時) (レス) id: 329c9acc1f (このIDを非表示/違反報告)
ミルクの死骸(プロフ) - リルカさん» おめでとうございます!おぉ、とても大忙しいんですね…!読み返して下さるなんてありがとうございます!更新…遅いですが読者の方々の為に頑張っていきますね!笑 (2018年1月6日 23時) (レス) id: 5a6969804a (このIDを非表示/違反報告)
リルカ(プロフ) - 返信ありがとうございます!無事短剣と短槍の試験を突破しました!明日は長刀と長槍、乗馬槍の試験があるので小説を読み返したいと思います・・・。更新よろしくお願いいたします! (2018年1月6日 20時) (レス) id: 329c9acc1f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミルクの死骸 | 作成日時:2017年11月29日 21時