番外編･吸血鬼と誕生日 ページ43
「誕生日がいつか分からない？」
「うん」
オトギリとべルキア、桜哉の3人で誕生日プレゼントについて話している時に振られたのだが
「ほら、私て前に話した通りだからいつ産まれたのかも分からないのよ」
そう言って笑えばとたんに重くなる空気。
「じゃあさ、僕達がAの誕生日決めるってのはどォ？」
「へ…？」
べルキアが出した案に頷くオトギリ。
「名案です…賛成します…」
「それもそうだな…。A、いつも年齢とかどうやって数えてたんだ？」
桜哉にそう聞かれ、戸惑いながらも答える。
「イタリアでは、新年は花火とか爆竹でお祝いするのよ、だからそれを目安に毎年数えてたわ… 」
「お正月だとォ…つばきゅんと一緒になるんじゃないのォ？」
確か一月一日だよねェつばきゅん、とべルキアが呟けばこくこくと頷くオトギリ。
「べルキア、誕生日とか覚えてるのね…」
「つばきゅんのはねェ、お年玉と引き換えにプレゼントあげてるから覚えてるんだ☆」
あ、そっちなのね。
「椿さんと一緒、か…」
「一緒なのは、困ります…」
どうしたものか、と考え出す２人。
「…A…1＋1＋4+2+11+10+9+28+4+22+10+27は？」
「え、えっと、129？」
「…よく暗算できたな…」
自分でもそう思うよ、と思っていたら
「12月9日とか…どうでしょう…」
「さっきの式は何だったの？」
「私たちの誕生日です…」
みんなの誕生日を合わせた数字を誕生日にしようかと思って、と少し笑うオトギリ。
「……ありがとう…オトギリ」
「Aー、僕達はァ？」
「べルキアも桜哉も、ありがとう」
すごく嬉しい、と笑えばぎゅーっとオトギリに抱きしめられた。
誕生日が決まった日
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作者名：霧島沙羅 | 作成日時：2017年6月22日 20時
