椿の主人は雲の幹部･第２章【REBORN！×サーヴァンプ】 (ページ39)

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トリップ７２ページ39

【真昼side】

部屋の中に灰塵が充満して、雲の中みたいだ

なんにも見えない。

「ごほ…ロウレス…っ」
「リヒトさん！ロウレスから離れて！」

リヒトさんの姿が見え、慌てて離れるようにいう。

クロは…椿を止めてるのか！？

「クロ！」

時折聞こえてくるクロと椿の声と

何かがぶつかり合う音。

何も見えないけど、クロは椿を止めようとしてくれているのはわかった。

パァンッ

突然響いた銃声と

「ロウレス！」

ロウレスを包む黒い影のようなもの。

まさか…A…！？

途端に視界が良くなり、黒い箱の上に白い服の男が立っていた。

「はっは！お待たせだよ少年！安心して下がっておいで！」
「え…！？」

てっきりAが加勢しに来たのかと思ったのだが、どうやら違った様で、似たような服を着た人が３人、箱の前に立っていた。

「『8番目』…抹殺対象に間違いねぇな…吊戯！盾一郎！消すぞ！」

今、この人達消すって…

「おう」
「はいはい！弓ちゃん！」

待って、と言おうとした瞬間、どこからとも無く紫色の火柱が現れる。

「なんだ…！？」
「いったたたたた…」

聞いたことがある声に

「ちゃんとついたのかな…」

見たことがある水色と紫のオッドアイ。

「A！？」
「あ、真昼だ、てことは成功したのかな」

パンパン、と服についた砂をはらうA。

なんか、背も伸びてるし…やけに大人っぽいな…。

「なんか、よくわからない状況だけど、ただいま、椿」
「A、なの？本当に…？」
「私以外に誰がいるのよアホ狐」

あ、アホ狐…て…
なんかどこかで聞いたことあるな…それ…

ていうか、椿のやつ、どこかにいるんじゃない、とか言ってたけど…本当は居場所を知らなかったのか…？

「ちょっと、泣かないでよ…」

突然泣き出した椿。
どうなってんだ…？

「だって…っ」

しゃがんでハンカチで涙を拭くAの肩口に顔を埋める椿。

そんな椿をぽんぽん、とあやす様に背中を叩いているA。

他所でやれよ、と声を大にしていいたい。

何やら話しているとゾワッとする。

なんだよこれ…すごくゾワゾワして気持ち悪い上に…怖い…。

「あんたね、顔だけは！好きなんだから傷作ってるんじゃないわよ！」
「顔だけなの！？酷くない！？」

突然聞こえてきた言葉に転けそうになる

「…あいつら…何やってんだ…」
「俺にも分かんねぇけど…」

Aも、椿も、久しぶりに会えて喜んでるように見える

考えれば考えるほど謎は深まるばかりだった