椿の主人は雲の幹部･第２章【REBORN！×サーヴァンプ】 (ページ31)

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トリップ６５ページ31

【椿side】

「隠されちゃったな…」

ペロ、と指から垂れる血を舐めながら呟く。

「…と申しますと？」

そばに控えていたシャムロックからタオルを受け取る。

「向こうが捕らえているっていう僕の下位だよ。"色欲"や"傲慢"のまわりには見当たらない」
「有栖院弟の妄言では？」

時刻は15時23分。
なかなかかかってこないな。

「そうかもね。でも、そうじゃないかもしれない」

こんな時にAがいてくれたら…、とつい考えてしまい頭を振る。

RRR…RRRRR

ケータイの方を見ればヒガン、と表示されていた。

「！随分待たせたじゃないか」
「あぁ、もしもし」

電話に出ればピリピリし始める家族達。

『椿か』
「うん、僕だけど」
『交換する場を決めた。1人で来ることが条件だ』
「うん」

場所を聞き通話を切って、椅子から立ち上がる。

「さて、呼び出しだ。ちょっと行ってくるよ」
「罠です若！！信じてはなりません！！出向くなら我々下位が！！」

シャムロックが止めるが向こうは一人で来るように言っている。

「でもねぇ…」
「私やべルキアでは頼りないのかも知れませんが…悔しいですが、ヒガンもいます！私達でどうにか…」
「まっかせてよォつばきゅんッ★新技披露でみィ～～～んなギッタギタにしちゃうよォ★」

僕行くよォ～、とべルキアが帽子から剣を取り出しながらいうが、僕はそれを制した。

「君達を信頼してない訳じゃない…逆だよ。信じてるから僕は自分で動くんだ。君達はよく知ってるでしょ」

にこ、と笑って僕はいう。

「誰が僕を裏切っても僕は誰も裏切らない」

まるで、呪うかのように。