椿の主人は雲の幹部･第２章【REBORN！×サーヴァンプ】 (ページ3)

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トリップ３９ページ3

「椿！！」

バン！とホテルの扉を開ければ

「ゔ、」

という声と

「若ぁああ！？」

という叫び声。

そっと扉の裏を見れば蹲る椿の姿。

「……いたのね…椿…」
「迎えに行こうと思っただけなのに…」

いたた、と額をさする椿に謝罪する。

「ごめんね、早く貴方に会いたくて…」
「それってまさか僕のこ「まだ死にたくないし体重いのも嫌だから」…ですよね。」

何故私がバカ狐を愛さねばならない。
家族としては好きだが、恋人としてはないしどうでもいい。

「あ、あと報告したい事もあるからみんなを集めてもらえる？シャムさん」
「ご帰還されて何よりです。分かりました、おまかせくださいませ」

私は狐になった椿を抱え、ソファに座る。
椿が指を咥えて、噛みつき血を吸い出した。
一声かけてほしいが吸っている姿だけ見ていると可愛いもので。
それに、私がいない間血を吸えなかった事を考えたら致し方ないと思った。

程なくして全員が集まったのを確認し、口を開いた。
みんなに狼谷吊戯に目をつけられたこと、C3に助けられて病院にいた事を話す。

「椿の主人であることは多分、まだバレてない。何か関係がある程度だとは思う。」

ごめんね、と謝ればオトギリが私を後ろから抱きしめる。

「怪我は困ります…がAが無事でよかったです…」
「ごめんねオトギリ…。戻ってたのね。有栖院にて潜入中じゃなかった？」
「今日は休みです」

なるほどシフト制なのね。

「シャム、今すぐAに怪我をさせた奴らが誰か調べあげて」
「もちろんであります…A様に傷を負わせるなど、このシャムロック、HARAKIRIさせてみます！」

キャンキャン、と膝の上で叫ぶ椿。
狐じゃなくて犬のようね…黒柴とかかしら

「どこ怪我したんだ？A…大丈夫なのか？」

桜哉が心配そうにこちらを見てくる。

「右の脇腹。弾が貫通したのよ」

ペラ、と服を捲し上げてお腹を見せば

「Aってば、大胆だねェ…」

ほらしまって！とべルキアに怒られた。
解せぬ…。

「で、今後の動きはどうするのかな、椿」
「…そうだね…」

ヒガンの問いかけにふむ、と考えこむ椿。
とんっと私の膝から降り人の姿になり、ちょっと時間ちょうだい、と呟いた。

「とりあえず、Aはしばらく夜の散歩は控えてね？」
「ん、わかった」

ほんと、足を引っ張ってばかりだな…私…。

「それから、Aは、武器、欲しい？」
「ええ、欲しいわ。」

そう答えれば手に赤と黒の二つの輪っかが現れた。