椿の主人は雲の幹部･第２章【REBORN！×サーヴァンプ】 (ページ13)

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トリップ４８ページ13

起きたら既に夜中の二時で、酷く喉が乾いていた。

いつもの広場に行けばいつも寝てるはずのみんないて

「どうしたの？皆…まだ夜中だよ？」

暗い表情をしていた。

「椿さん…Aはどこへ？」

桜哉が連絡も取れないんです、と呟く。

「…今日、と言ってももう昨日だね。昨日のお昼すぎに向こうから電話があってね。」

コップを取り出し、水を注ぐ。

「帰るべき所へ帰ったんだ。だからもう、ここにはいないよ」

そう告げれば更に暗くなるみんなの顔。

「……勝手なの…困ります…。挨拶もしてないのに…」
「いいのですか？若…」
「僕ゥ…Aのこと…好きだったのになァ…。」

寂しいや、と呟くべルキアについ

「僕だってAの事好きだし、心から愛してた」

と言ってしまった。

「「「「え」」」」
「あ……」

口が滑った、と思うと同時に顔に熱が集まる。

「あは、あはは！家族としてなんだからね！？勘違いしないでよ！？」

あー、やだやだ、と必死にごまかそうとするも

「…いや、その反応でモロバレですって」
「わかりやすいの…困ります。」

桜哉とオトギリにそう言われ、耳まで熱くなってきた。
少しでも熱をさまそうと、近くにあった団扇でパタパタと扇ぐ。

「ウソでしょ！？つばきゅん！！」
「そんな、まさか若が…っA様に恋心を抱いていたとは…っ」

バァン、と扉が開き、振り返ればゼェゼェ、と肩で息をしているヒガンの姿。

「お嬢ちゃんが…帰る、て……聞いて…」
「飛んで帰ってきたところ申し訳ないんだけど…Aはもういないよ」
「え……」

ずるずるとそのまま座り込んでしまったヒガンに水が入ったコップを渡す。

「あ…すまないね、椿…ありがとう」

よほど喉が乾いていたのか水を一気飲みするヒガン。
口を手の甲で拭い、いつになく笑顔で言った。

「で、どうしてこうなったのか、説明してもらえるかな、椿」

あ、珍しくヒガンが怒ってる。
そう思うと同時に彼の部屋に引きずり込まれた。