椿の主人は雲の幹部･第２章【REBORN！×サーヴァンプ】 (ページ11)

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トリップ４６ページ11

その日のお昼すぎ
スクアーロからまた電話が来た。
今は椿以外の家族は他の用でいない。
スピーカーをオンにして、机の上にケータイを置く。

『ゔお゙ぉおおおい！A！日時が決まったぞぉ！』

帰らない、て決めたんだ、言わなきゃ。

「スクアーロ、その件なん「すみません、お電話変わりました、椿と申します」椿！？」

スピーカーをオフにし、私の目の前からケータイをさらっていき、名乗ってしまった。

「倒れていた彼女を拾った者です。」
「ちょっと、返して…！」

奪い取ろうとするがひらりとかわされ逃げられる。
ふ、と椿の姿が消え、辺りが白くなり、雨が降り出した

逃げたな…

ふ、と椿の姿が視界に入ったと同時に

「もちろん、おかえしします。」

衝撃的な言葉が椿の口から出た。

「えぇ、彼女も帰りたがってますし」

嘘…、なんで、そんな事…っ

「椿、「ほら、電話、かわって、て言われたよ？A」」

ずいっと差し出されたケータイを見て、受け取り耳に当てる。

「…かわりました。Aです」
『俺だ、A。明日の朝6時。テメェのいる場所でいう〇〇公園で待機しろ。」
「、ボス『命令だA。帰ってこい』

命令だと言われれば、逆らえない。

「、わかり、ました、」
『…さっさと帰ってこい。ゔお゙ぉおおおい！時間だぞぉ！』

ツーツー、という音が聞こえる。

「…椿、何で勝手にそんなこと言ったの」
「A、君は帰るべきだ。」
「何故」

椿と目が合った。
椿は薄らと笑みを浮かべて

「…僕に必要ないからだよA。もう君はいらない」

私にとっての禁句を並べる。
それは、私にとって、禁句であることを、椿は知らない。

「でも！私は主人だ！」

ぷち、と私が渡した牛革で出来たバングルを外した。

「さよなら、A」
「待って、椿、話を」

私の手をとり、左腕につけると同時に名前を呼べば

「これで、契約は切れたよ、A。君は、僕の主人じゃなくなった」

光の鎖が現れ、音を立てて崩れ落ちていく。

「…君が必要じゃなくなったから。情報は全て手に入ったし、君がいても足でまといでしょ？」

嫌な言葉に、嫌いな言葉に、胸が苦しくなる。

「、そんなに、嫌なら出ていくわ。今まで、ありがとう」

そこから先はあまり覚えていない。
気がつけば、必要最低限の荷物で、指定された公園へと来ていた。

【プチ補足】
吸血鬼が主人に貰ったものを返し、お互いの名前を呼ぶことで契約の解除が成立する設定となっております。