トリップ５ ページ7
おはようございます…
ゆっくりと起き上がり、周りを見る。
貧血も治ったようで目眩もしない。
置いてある時計を見れば短い針は12をさそうとしていた。
ケータイを見れば日付がおかしい事に気がつく。
もしかして、私、2日も寝てた？
真実を確認しようと布団から出、ドアを開けると
「おはよう、A。大丈夫？」
椅子に座って優雅に紅茶を飲んでる椿。
「おはよう椿」
にこ、と笑っていえば椿の顔がひきつる。
逃げようとする椿の手を掴み
「しめる、ていったよな？」
着物の襟を掴み、巴投げを決めてやった。
「え、ちょ「かーらーの」」
足四の字固め。
「いだだたたたたたたたたた！！」
「うわぁ…」
痛そう、という声が聞こえ、ちらっと見れば緑髪の男の子。
「あ、この前いた「A！！ギブ！！！もう無理だから！！」
ぱっと足を離してやれば、肩で息をする椿。
「ひどい目にあった……」
「自分がしたことよーく思い出してから言ってもらえる？」
そう私がにこ、と笑いながら呟けば
「椿さん何したんですか…」
と青い顔をして言う緑髪の男の子。
「血をちょっと貰っただけ「あ？」すみませんでした」
何がちょっとよ、貧血で意識失う程飲んでおいて
「で、私は何日くらい寝てたの？椿」
「2日ぐらい、かな…。本当にごめんね」
反省してるみたいだし、よしとするか
「いいわよ、吸血鬼なんだし」
「おはようございます…」
「おはようございます若！ただ今昼食の用意を」
女の人と眼帯らしきものをした男の人が部屋に入ってきた。
「おはよう2人とも、みんなに僕の主人と自己紹介してもらいたいから起こしてきてもらえる？」
「契約されたのですね、分かりました！」
椿に手招きされ、近く行くと椅子に座らされる。
「今から僕の下位吸血鬼、僕の大切な家族の事なんだけど、下位吸血鬼のことは覚えてる？」
下位吸血鬼、確かサーヴァンプによって吸血鬼にされた元人間で不老不死。
でも日光を浴びたり、サーヴァンプに血を吸われたりすると灰になる部下のような人たちのこと、よね。
正直元の世界に戻るまでだし、どうでもいいけど。
「ええ、覚えてるわ。」
「よかったなら紹介するね、みんな揃ったし」
椿が私の前からのくと、昨日いなかった男の人が増えてた。
「…1人増えた？」
「？おじさんの事かな、お嬢ちゃん」
へら、と笑うおじさん。
「じゃあ紹介するね、日光を浴びても平気な僕の家族を」
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作者名：霧島沙羅 | 作成日時：2017年6月2日 14時
