トリップ２５ ページ30
あーでも、いってないもんね、暗殺部隊にいた、て事。
調べても出てこないだろうし。ていうか
「5人、て事は私含まれるんだね。」
参加していいのね…。
「確かに、Aが戦ってる時の姿、てあの時以外、見たことないな…」
ちょっと見てみたいかも、と呟く真昼。
そりゃ、ね。君とは住んでる世界が違うもの、なんてぼんやりと考える。
「あと、俺のジェジェは1人でもかなりやれるよ」
「…御国さん、一つ質問。」
一つ、確認だけしておきたくて、御国さんの方を見る。
「？何？」
「本気でやってもいい？」
ちらっと嫉妬の方を見れば、嫉妬が小さく頷く。
「どうぞ」
「ありがとう」
準備運動をはじめ、ナイフの位置を確認する。
そうしている間に御国さんはお茶の用意をし始め、怠惰と傲慢は参加しないようで真昼に怒られていた。
「真昼ー、やらないの？」
伸びをしながら言えば真昼はリストバンドを外し、武器である箒を握りしめた。
「やるよ、よろしくお願いします！！」
そう言って、嫉妬へ殴りかかるも箒は変な方向へ曲がるだけでいとも簡単に避けられてしまう。
「とにかくこいつぶっ飛ばして顔を見りゃいいんだな」
鉄が棺桶を振り回すも蹴り飛ばされ、真昼の上に倒れ込む。
振り回すことしか知らないのか、君たちは。
「動きが短調だね、2人とも」
そう呟き、ナイフを取り出しどうしようかと考えれば、嫉妬と目が合った。
「あら、私とやる？」
にや、と笑い、ナイフを投げればそのナイフを撃ち落とし、こちらに撃ち込んでくる。
全て避けながら嫉妬との距離を詰め、銃口を蹴りあげ、紙袋を一つ回収する。
「まずは一つ目」
不満そうな顔の紙袋をクルクルと指先で回す。
「あれ避けれるものなのか…？」
「何年仕事してると思ってんの、真昼。あれくらいなら余裕よ。」
はい、と嫉妬に紙袋を返す。
御国さんと真昼が武器について話している間手持ち無沙汰になり、ナイフをお手玉のように投げてみる。
ふ、と同じ様にすることが無くて突っ立っている嫉妬が視界に入った。
「ねぇ、ジェジェさん、もっと本気出してよ」
「……。」
じっとこちらを見てくる嫉妬。
さっきのは明らかに手を抜いていた。あの距離でもその気になれば左手で発砲出来たはずだ。
「私、こう見えて暗殺部隊の幹部やってるの。」
困ったように主人である御国さんを見る嫉妬。
遊んでやれ、と御国さんが口パクで言えば、嫉妬がこちらに銃口を向けてきた。
さあさ、遊びましょ？
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作者名：霧島沙羅 | 作成日時：2017年6月2日 14時
