わんわん 43 ページ43
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『 え、何その格好 』
「 ………そっちこそ 」
自分のクラスでもない2年A組に入ってきたのは何故かスーツを着ているせんせー。
それも普通のスーツじゃなくて多分執事を意識しているであろう真っ黒なスーツ。
手には手袋がハメられており、本格的な執事みたいだ。
「 ええ!A先生の執事姿!!カッコイイ〜!!! 」
「 イケメンは何着てもイケメンか… 」
せんせーのレアすぎる姿に女子は騒ぎ、男子は唖然としていた。
もちろん俺も例外ではない。
『 一ノ瀬ってB組じゃなかったっけ? 』
「 それは、」
せんせーの一歩後ろに下がって目をキラキラさせている藤井さんを睨みつける。
案の定気づいた彼女は何のことだと言うように苦笑いを浮かべながら頬を掻いた。
『 ……あー、なるほど 』
俺がせんせーでは無くその後ろの人物を見ていたことに気づいて何となく察したらしい。
まじ、勘弁してくれ。
「 先生!ご注文はどうされますかぁ!お茶?ケーキ?それとも…… 」
『 ああ、ごめん。遠慮しとく 』
「 ええ〜 」
『 俺も忙しいの 』
「 はーい…… 」
………それにしてもほんとカッコイイな。
今まで全然触れなかったけど世界一似合ってる。
そう言いたいのに、今すぐここで言えないのが辛い。
「 先生 」
その4文字を口にしたのは俺、……じゃなくて、派手髪のアイツ。
先越された…………
『 お前も居んのかよ 』
「 ………悔しいけど、似合ってますね 」
『 えーマジ?ありがと。お前もいい感じじゃん 』
「 ふっ当たり前です。僕にかかればこんなもんですよ 」
『 そうですかそうですか 』
軽くあしらわれて少しムッとするまふの頭をせんせーはいつもと違って少々荒っぽく撫でた。
『 いやほんとに、カッコイイな 』
「 っだから、分かってますから!僕が貴方なんかに負けるわけっ!!! 」
『 うるさいねえ 』
怠そうに腕組をしながらまふを見下ろすせんせー。
「 あれ、」
『 ………、』
……………何で俺を見てくんないの?
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あんこもち(プロフ) - 夢主「女っていうかゴリラ」…あるふ(殴 (2019年7月9日 18時) (レス) id: 1c5e807086 (このIDを非表示/違反報告)
むんく 。(プロフ) - 兎蒼さん» お楽しみにしている所大変申し訳ないのですが、今最終編を書いている途中で、ある程度お話書き終えてから公開する予定ですのでそれまで待機していただけるとありがたいです(´;ω;`)ご迷惑お掛けして申し訳ございません<(_ _)> (2019年1月6日 2時) (レス) id: a3ad9b8291 (このIDを非表示/違反報告)
むんく 。(プロフ) - ありすさん» 面白いと言って頂けて大変嬉しいのですが今最終編を書いている途中でしてある程度お話書いてから公開する予定でしたのでそれまで待機していただけるとありがたいです(´;ω;`)申し訳ございません<(_ _)> (2019年1月6日 2時) (レス) id: a3ad9b8291 (このIDを非表示/違反報告)
むんく 。(プロフ) - ふわりさん» 今続編を書いている途中でして、ある程度お話を書いたら公開するつもりですのでそれまで待っていただけるとありがたいです<(_ _)>大変申し訳ございません(´;ω;`) (2019年1月6日 2時) (レス) id: a3ad9b8291 (このIDを非表示/違反報告)
兎蒼(プロフ) - パスワードかかってて見れないです。気になるのにぃ… (2019年1月5日 11時) (レス) id: 12b1047a8c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:むんく 。 | 作成日時:2018年6月23日 14時