わんこ系とにゃんこ系【男主】

にゃんにゃん １２ ページ12

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暑さも増していく中、嬉しいことに病人が出ることもなく競技も順調に進んでいった。
何だかんだ最初はやる気が無かった生徒達も熱くなって、楽しんでいるみたいだった。

やっぱり高校生だな〜〜、なんて思いつつ競技はもう借り物競争に。


「 あれ、そーいえば一ノ瀬彼方くんって子出るんやろ？ 」
『 ………そうだけど、何で？ 』
「 何か最近よくAが構ってるみたいやから。
どんな子なんかなあって 」
『 別にそんな珍しいことでもないだろ 』
「 っはああああ？！どちゃクソ珍しいわアホか！あのAがやで？！遊んでばっかでろくに彼女も作らんかったあのゴミ人間やったAが！！！」
『 ………はは、凄いディスり様 』


…………確かに否定はしないけど。
小さい頃から腐れ縁だった志麻は俺の事を深く知ってる唯一の人間。

勿論、昔のことも。



「 んまあ、何でもええけど優ちゃんと他の人を比べんのは無意味やから止めや？ 」


『 …………わかってる 』
『今の俺にはアイツが必要なんだ。昔の俺とは違うよ 』


ハッと我に返って自分は一体何を喋っていたんだと、少し照れくさくなった。

横を見れば目を見開く志麻。
その顔も一瞬で俺が昔から大好きな優しい笑顔に変わった。


「 ふふ、変わったなあA 」
『 なんだよ、』
「 成長はええ事やろ〜〜 」


雑に俺の頭を撫でると、志麻は嬉しそうにはにかんだ。
変なやつだな、なんて思いつつ釣られた俺も自然と笑顔になれた。


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