【SAO】事故死で死んだがアンダーワールドの住人でかなりの重要キャラ？になってました (ページ10)

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第10話ページ10

ベクタ『誰だ』

リピア『....わたくしが、今宵の伽を務めさせていただきます』

ベクタ『ほう
誰の命令だ』

リピア『いえ....
これがわたくしの役目でございますゆえ』

ベクタ『そうか』

リピア『失礼いたします....』

リピア『....はぁっ！』

ベクタ『....ふん』

リピア『くっ....』

ベクタ『誰の命令だ』

リピア『私自身の....意思だ！』

ベクタ『なぜ余の命を狙った？
金か、地位を約束されたか？』

リピア『大義のためだ！』

ベクタ『ほう....』

リピア『くっ....』

ベクタ『....決意、忠誠
それに....ああ、なるほど』

リピア『は、離せっ！』

ベクタ『お前はもう必要ない
お前のフラクトライトは、もう....』

ベクタ『こ、これは....』

ベクタ『これは、あの時と同じ....』

ガブリエル視点

幼い頃、わたしのとなりにはいつも
ひとりの少女がいた

名前はアリシア
同じエレメンタリースクールに通う女の子だ

家族ぐるみの付き合いで、私たちは
いつも一緒にいた

アリシアは外で遊ぶよりも本を読む方が好きで
私も彼女に付き合って、よく読書をしていた

今でも覚えている
アリシアの綿毛のような金髪を

この、金髪を蓄えた滑らかな額の奥に固い頭蓋骨が
あり、さらに奥には柔らかい脳組織がある

人の魂は、きっとその奥深くに隠されている
そう信じていた

もちろん、そんな思いを表に出すことは
決して無かったがーー

ある日、アリシアの家族は不動産投資に失敗し
多大な負債を背負ってしまった

一家は貧しい生活へ転落を余儀なくされた
無論、娘であるアリシアも一緒に

彼女の将来は、過酷なものになるだろう
そして、いつか私のものになるはずだった魂がーー

名も知らぬ誰かに傷つけられ、輝きを失って
しまうなど、私には耐えられなかった

だから、殺すことにしたのだ

幼いガブリエル『アリシア、今日でお別れだね』

アリシア『うん....』

アリシア『私、どこにも行きたくない
ゲイブと一緒に、ずっとこの町で暮らしていたい』

幼いガブリエル『僕が、その望みを叶えてあげるよ』

アリシア『え....』

幼いガブリエル視点

僕は今、アリシアの魂を見ている
そしてーー

アリシアの魂が見ているものも
同時に見ているんだ

幼いガブリエル『この魂を....魂が見せてくれた景色を
僕はもっと見たい！』