第14話 ページ14
A視点
ついに戦いの時がやってきた
狭い峡谷の向こう側には
ダークテリトリーの軍勢がーー
峡谷のこちら側には、我ら整合騎士と
人界軍の兵士たちが門を挟んで向かい合う
やがて、空に奇妙な神聖語が浮かぶと同時に
大門は蟲音を立てて崩れ落ちた
人界の命運をかけた戦いが始まったのだ
ヴァサゴ『ウォウ....《最終負荷実験》か
こいつはハリウッド・ムービーも形無しだな』
ヴァサゴ『AIよりこの映像技術を頂いた方が
いいんじゃないか、兄弟?』
ヴァサゴ『VFXスタジオでも作れば、あっという間に
億万長者だぜ』
ガブリエル『残念ながら、我々が見ている映像は
メディアに記録できない』
ガブリエル『この世界の万物はポリゴンじゃないからな』
ガブリエル『STLに接続している者しか見られない
豪華なショーだ』
ガブリエル『ーー闇の国の将兵どもよ!
貴様らが待ち望んだ刻が来た!』
ガブリエル『命ある者は全て殺せ!
奪える物は余さず奪え!』
ガブリエル『ーー蹂躙せよ!』
闇の軍勢『ウオオオオオー!!』
ガブリエル『第一陣、突撃開始!』
A視点
大門の向こうから、闇の軍勢が上げる
うるさいような感じの声が聞こえる
地響きを上げ、突進してくる軍勢
先陣は、ゴブリンとジャイアント部隊だ
血に飢えたその叫びは、防衛線に並ぶ
衛士たちの魂を震え上がらせる
無理もないだろう。彼らは戦争はおろか
命をかけた実戦すら初めてなのだから
私も初めてこの世界に来てエネミー?と
戦うのは怖かったのだから
震え上がっているのは
当然っていえば当然....
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作者名:シオ | 作成日時:2021年5月30日 16時