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100回目の猫へ、飼い主の思い ページ6

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ザラザラとした生暖かい何が僕の頬を這いずる。


「ん……」

「なおん」

耳元から猫の声がして、目を開ける。

ぼやける視界の中で、その正体を探り……

「……Aか、おはよう」


真っ白で綺麗な猫。

……昨日、彼岸花の咲いている場で拾ったんだったか。


「……」

鼻でクイクイと押して、時計を見せてくれる。針は丁度四時になったばかりで。


「……起こしてくれたのか、ありがとう」

「ニャン」



どうやら、コイツは人の言葉がわかる様で、僕が欲しいものを、して欲しい事をしてくれる。


_________愛おしい、そんな感情が僕の中を支配していく。



「……」


僕と同じ赤い目と視線がぶつかる。

優しくて、気が利いて……母さんそっくりで……まぁ、オスだが。




「ニャオ」

クルリと僕に背を向け、Aは僕の机と向かった。



……あぁ、そうだ、生徒会の。あれをしなれけばだめなんだった。


「…したくないな」

少し、弱音を吐いてみる。

それを拾ってくれる様な人がいないのはわかってはいるのだが、なんとなく、Aなら、と思ってしまう。



「にゃおん」


……ほら、こうして、返事をしてくれる。


「……さて、やるか」




Aを一撫でするだけで、自分の顔が緩むのが分かった。



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ミッキー(プロフ) - 私は時々Rがあってもいいと思います。私はあまり見ませんが・・・ (2017年3月15日 15時) (レス) id: bd1f071c6d (このIDを非表示/違反報告)
佳仁(プロフ) - 私は甘めがいいです。Rになるとみれなくなるので。 (2017年3月9日 6時) (レス) id: 6bff3cee54 (このIDを非表示/違反報告)
キチガイな名無しの権兵衛(プロフ) - とおさんさん» ありがとうございます。更新は好きなんですが……更新は不定期になってしまうのですが、どうぞ、これからもよろしくお願いします。 (2017年2月27日 22時) (レス) id: 69acd8442d (このIDを非表示/違反報告)
とおさん - 更新がめんどくさくなってしまうかも知れませんが、息抜きにこの作品の更新を気長に待ちます。どうぞ、頑張ってください (2017年2月27日 21時) (レス) id: 1b875b1d14 (このIDを非表示/違反報告)
キチガイな名無しの権兵衛(プロフ) - makiさん» ありがとうございます。受験生なので回目の更新は不定期なのですが……これからも宜しくお願いします (2017年2月26日 7時) (レス) id: 69acd8442d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:キチガイな名無しの権兵衛 | 作成日時:2017年2月20日 22時

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