2-㊾ ページ49
｢凪彦先輩の事だから、判定結構厳しいと思うんだ｣
｢どういう事？藤内｣
京の町へ出発する前、凪彦に言われた目標課題を決めることとなった三年は組の二人は、ペアの凪彦から離れて頭を突き合わせていた。
｢俺が聞いたところによると凪彦先輩は妖者の術に厳しいらしい。課せられた設定はとことん演じきるみたい｣
｢誰から聞いたのそんなこと｣
｢綾部先輩！｣
胸を張って答える藤内に数馬は思わずお〜と何故か手をパチパチした。
｢だからさっきまで考えてたんだ、どうやったら凪彦先輩をあっと言わせられるか｣
｢どうやるの？｣
｢一番は俺達が口吸いをすればいいと思うんだ｣
｢く、口吸い！？正気なの？藤内…｣
｢何のために恋慕設定にしたと思ってるんだよ〜｣
素っ頓狂な、提案なのにニコニコ笑っている藤内に数馬は冷や汗をかいた。
｢口吸いなら凪彦先輩の不意をつける可能性が高いはず。だから俺たちの課題は、俺達が凪彦先輩に接吻するか、凪彦先輩に接吻されるかにしよう！｣
｢え、え〜〜！ホントに口吸いにしちゃうの！？｣
｢折角、綾部先輩に対四年生の予習をした時に貰った貴重な情報なんだからここで使わないと予習の意味が無い！｣
数馬はやっぱり予習という名目で得た情報だったかと肩を落としてため息を吐いた。そもそも綾部先輩がどんな情報を話したら口吸いなんて突飛な提案をできるんだ。
｢俺たちが本気で女の子をやれてたら、恋慕してるという設定を遵守している凪彦先輩なら接吻の一つや二つやってくれるはずなんだ！｣
｢一つや二つ……｣
｢問題があるとすれば、口吸いの予習をしてないことくらいかな〜｣
｢と、と〜ない〜…｣
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墺士(プロフ) - 夜ながながさん» コメントありがとうございます！応援よろしくお願いします🤍 (12月11日 13時) (
レス) id: 6957722078 (このIDを非表示/違反報告)
夜ながなが(プロフ) - 続編おめでとうございます！そしてありがとうございます！とても大好きな作品です🫶🏻💖これからも応援しています！ (12月11日 12時) (レス) id: ebecf52502 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：墺士 | 作成日時：2023年12月11日 10時
