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｢まぁこちらは怪我じゃないから怒られんとは思うが｣
｢はぁ？怪我じゃないのかよ、じゃあなんなのさそのガーゼは｣
｢いや〜、それがヤキモチ妬きの恋人がさぁ…｣
｢は？お前恋人いたのか？くのたま？｣
｢いいや違う｣
クツクツ笑う三郎へ少し興奮したように八左ヱ門が聞けば彼はクールに目線を逸らして勿体ぶったように否定する。
｢なに？痴情のもつれ？｣
｢ぎゃ〜く｣
三郎は絆創膏を剥がした。全員が食い入るようにそこを見て顔を赤らめる。そこには新しい赤色の内出血痕が生々しくついていたのだから。
｢三郎お前いつの間に恋人作ったんだよ｣
｢てか誰？俺の知ってる人？｣
八左ヱ門と勘右衛門は興味津々といったふうで、グイグイ三郎に詰め寄る。
痕を見て瞠目した雷蔵は同室の三郎が一足先に大人になっていたと知って少し寂しくなってしまった。
一方、兵助はへぇ〜とだけ言って定食についていた冷奴に既に夢中なようで我関せずに自分の世界へ行ってしまった。
｢あぁ、お前らも知ってる奴だよ｣
いつも以上にニヤニヤ笑っている三郎が向かいの席の一点を見つめるので、兵助除く三人は、確かあの席四年が座ってなかったか？と恐る恐る振り返る。
凪彦は視線を感じてバッと顔を上げた。二席飛んで向かいにいる三郎がニヤニヤしているのが目に入ったあとそれ以外の先輩がコチラを徐に向いて三人と目が合った。
三人は心底驚いたという顔で凪彦を見つめ口をポカンとあけた。
八左ヱ門が分かりやすく自分と三郎を交互に見るので大凡の展開を理解できた。
五年を見つめた凪彦は真顔で口元に人差し指を近づけて、しっ、とポーズをする。
｢おま、、マジ？｣
｢さぁ？｣
｢男じゃん……｣
八左ヱ門は前を向いて座り直すと怪訝な顔で三郎に聞く。
三郎はまさか凪彦が知らんぷりをしないで自ら名乗り出るような行動を取ると思わずに知らず知らずのうちに口角が上がる。
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墺士(プロフ) - 夜ながながさん» コメントありがとうございます！応援よろしくお願いします🤍 (12月11日 13時) (
レス) id: 6957722078 (このIDを非表示/違反報告)
夜ながなが(プロフ) - 続編おめでとうございます！そしてありがとうございます！とても大好きな作品です🫶🏻💖これからも応援しています！ (12月11日 12時) (レス) id: ebecf52502 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：墺士 | 作成日時：2023年12月11日 10時
