2-㉜ ページ32
振り返った先には三木ヱ門と三之助が居て彼らもココに昼食を食べに来たようだった。
｢違うよ、たまたまさ｣
｢よぉー、左門海老天なんて珍しいな？奢ってもらったのか？｣
｢三之助、これは違うぞ。奢ってもらっているがこの海老天は凪──さんにもらったのだ。そして今の私の名前はサヨだ｣
｢へぇ…？サヨねぇ｣
｢良い名だろう！これも凪さんに付けてもらったのだ｣
｢可愛いじゃん｣
｢三之助の名はなんと言うのだ？｣
｢アレ？なんだっけ。三木兄、お、わたしの名前ってなんだっけ？｣
｢はぁ？お前の名前？あ〜…次子とかでいいんじゃないか？｣
隣の机に座った三木ヱ門は元々名前を呼んでいなかったのか、たった今決めた風に適当に告げる。凪彦は持っていた湯呑みを握り潰すかと思った。
｢え？おい、嘘だろ？？だっっさ！！月子とかではなく？｣
｢な、なんだよ〜凪彦…｣
｢外では凪と呼べって言ってるだろ。というか次屋の名前がダサすぎる。普段はサチコとかユリコとか女性名つけるの得意なのに、ほんっっとにお前達はなんなんだ？？｣
凪彦は呆れて、嫌そうな顔で滝夜叉丸と三木ヱ門を交互に見た。それを見た三之助が不思議そうな顔をして口を開く。
｢お前達って？｣
｢先程滝夜叉丸先輩も同じことを言われてな！サモコだのモンコだの言って怒られていた！｣
｢それはダサいな｣
ふむ、と口元に手を当てた三之助が凪彦へ向き直る。
｢じゃあ凪先輩〜、先輩が俺に名前付けてくださいよ｣
｢え〜…そうだな、サンゴとかでいいんじゃないか？｣
｢結構適当っすね｣
｢珊瑚礁みたいで可愛いだろう？お前の名前とも親和性があるし…｣
｢俺は好きだな｣
言葉を切ってそう続けた凪彦はフッと笑って三之助を見上げた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 77人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
墺士(プロフ) - 夜ながながさん» コメントありがとうございます！応援よろしくお願いします🤍 (12月11日 13時) (
レス) id: 6957722078 (このIDを非表示/違反報告)
夜ながなが(プロフ) - 続編おめでとうございます！そしてありがとうございます！とても大好きな作品です🫶🏻💖これからも応援しています！ (12月11日 12時) (レス) id: ebecf52502 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：墺士 | 作成日時：2023年12月11日 10時
