2-㉑ ページ21
｢そんな顔をしても駄目だよ｣
｢だって……凪彦の好みを知りたいのに…｣
｢……だからそれは何故なんだよって…｣
滝夜叉丸と三木ヱ門は思わず凪彦から目を逸らした。
何故って、それは……。
自分達は、四年の中で一番凪彦を尊敬しているからだ。
否、四年は全員凪彦のことを敬愛している。
彼らは皆、尊敬してやまない凪彦に好かれたいとカッコイイと思われたいのだ。
一年の頃から人を寄せつけないクールな面ばかり目立つのに、人をからかうのが好きで、性格が悪い。
それなのに判りづらい優しさを振りまいていて、忍術にも長けているがそれは才能なんかじゃなく彼の並々ならぬ努力あってのものだと全員が理解していた。
人より細っこい身体で人の倍以上努力をしている様子を誰もが見ていた。
皆、夕餉を食べ終えた凪彦が人より先に長屋へ帰り鍛錬を始めるのを知っているのだ。
謎のフェロモンでも飛んでいるのか人好きするようなオーラを放つ彼に全員気に入られたいと思っていた。
友愛的なのに一線引いて外から物事を見ている。隣にいるはずなのに手の届かない眩しい同級生などはじめてだった。普通の人とは少し違うのだ、それが何かは具体的に分からないけれど、四年の中で彼は一等魅力的で特別だった。本人には言わないが。
それもあって滝夜叉丸と三木ヱ門は凪彦の好みを知りたいのだ。色実習に来た件のくのたまでさえ羨ましいと思うほどに。
彼の事が知りたいのだ。カッコイイと思っているから。
絶対本人には言ってやらないが。
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墺士(プロフ) - 夜ながながさん» コメントありがとうございます！応援よろしくお願いします🤍 (12月11日 13時) (
レス) id: 6957722078 (このIDを非表示/違反報告)
夜ながなが(プロフ) - 続編おめでとうございます！そしてありがとうございます！とても大好きな作品です🫶🏻💖これからも応援しています！ (12月11日 12時) (レス) id: ebecf52502 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：墺士 | 作成日時：2023年12月11日 10時
