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凪彦が胸元を隠す為に抱き縋っていた彦四郎を解放して立ち上がろうとすると、胸元で｢ﾑﾞ……｣と言葉じゃない鳴き声がぽつりと聞こえた。
｢え？｣
｢ァ……｣
｢うわぁあああ！！！彦四郎！！｣
ポタリポタリと床に赤い染みが落ちる。
｢鼻血が！！｣
のぼせたのか彦四郎は鼻から血を流していた。鼻を赤い手で押さえる彦四郎に、このままでは出血多量で倒れてもおかしく……
そう思った瞬間、彦四郎は凪彦の腕の中でヘロヘロと体重を凪彦に預けて気を失ってしまった。
凪彦の叫び声で、彦四郎を置いて昼餉を摂っていた一年い組の生徒がワラワラ駆け寄ってくる。
｢ご、ごめんねごめんねひこしろ〜…！俺ちょっと刺激が強いよね、分かってるんだけど……っ｣
ぽろぽろぽろぽろ口から自分でも理解している自分の武器への謝罪を零す。ワーンッとなりながら彦四郎をい組に預けると三郎が持っている自分の忍装束を無言でかっさらってバサバサ振る。
ぼとぼと暗器が落ちるのもそっちのけで何かを探し始めたと思えば、すぐ諦めたのか忍装束を手にしたまま彦四郎の元へ戻る。
凪彦は何を思ったのか葵色の忍装束で彦四郎の鼻血を拭き始めた。
｢ごめんよ〜ひこしろ……手拭い見つかんなかったよ…｣
凪彦は彦四郎をお姫様抱っこで抱え上げると伊作に声をかけた。
｢善法寺先輩、こっちの手当てお願いします…｣
｢う、うんわかった｣
凪彦は急いで食堂から保健室に走って向かう。
伊作はその後を追おうとして一旦放心状態の三郎に声をかけた。
｢は、鉢屋…もし、あの。お尻の方が痛かったらちゃんと保健室に来るんだよ？｣
三郎は首をカッと赤くさせた。
｢ﾀﾞｯ…！私は西園寺に抱かれていない！！！！！｣
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墺士(プロフ) - 夜ながながさん» コメントありがとうございます！応援よろしくお願いします🤍 (12月11日 13時) (
レス) id: 6957722078 (このIDを非表示/違反報告)
夜ながなが(プロフ) - 続編おめでとうございます！そしてありがとうございます！とても大好きな作品です🫶🏻💖これからも応援しています！ (12月11日 12時) (レス) id: ebecf52502 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：墺士 | 作成日時：2023年12月11日 10時
