かみのせっとのしかた ページ4
『コテ先使っていーい？』
「おー」
コテを温めて、その間に竜胆の足の間に座った。
クルクルと私の髪の毛で遊ぶ竜胆と竜胆の足の指の数を数える私。
『正常ですぜ兄貴！！10本ある！』
「良かった良かった」
ムフフと笑って竜胆の足の指を両方掴んだ。私の想像の中では2人で空を飛んでいる。
『飛行機雲50cmー』
「短ぇなー」
『飛行機が2cmだからね！』
「そりゃ納得だ」
竜胆にも見えている空を2人で冒険しているうちに、コテを放置していたことに気づく。
『コテ放置してた！』
「火事はごめんだな」
急いでコテで髪を巻いていく。今日はどの髪型にしようかなぁ。すると、後ろから手が伸びてきて、コテを掴んだ。
『今日は竜胆のスペシャルセットデーですか！？』
「有料だけど」
『どうせお高いんでしょ？』
「それなりの値段ですわー」
棒読みで竜胆が返事をしてクルクルと髪を巻いていく。前髪をまく時に私のおでこが火傷しないように竜胆が右手で私のおでこを抑える。
左手でクルクルと前髪を巻いて綺麗に髪が整えられる。
最後に毛先、全体にオイルをつけて完成。
『ありが((ん』
チュッと口付けられて、ふわりと竜胆の香りが鼻につく。触れるだけのキスがされた後に竜胆がほっぺたにもう一度キスを落とした。
「はい。会計終わり」
『ま、毎日払っても…よくってよ』
「髪巻くのめんどくせぇから却下」
『バカ』
そのまま自分の髪を巻き出した竜胆をじーっと見つめる。最初は後ろの方をクルクルって丸くするんだ。
その後にえり足を伸ばして
「何？」
『勉強中だから黙って！』
「ひっで〜」
サイドの髪を下目にクルクル巻く。
『勉強終了！』
「はいはい」
『竜胆の髪オイルつけてあげる』
「ん」
2人でしゃがみこんで私は手にオイルをつけた。あぐらをかいてぶっきらぼうな顔をしている竜胆の髪にオイルをつけていく。
つけ終わって、竜胆を見るとスヤスヤと寝ていた。座りながら寝るなんて器用だなぁ。
お姫様は王子様のキスで目覚めるんだよ。
なんの物語のお話か知ってる？
日の出が始まって洗面台の鏡から反射した光が私と竜胆のまつ毛を照らした。
ちゅ
と音もしないような静かなキスを竜胆にする。それでも起きない竜胆に少し腹が立ってもう一度角度を変えてしようとすると
『わ』
後頭部を掴まれて音がするキスをやり返された。
あぁ、白雪姫か。
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右梅(プロフ) - 43yomi1さん» うわぁぁぁ名前まで覚えてくださってるなんて、恐縮です。作品ほとんど変なところで終わってるのに新作ばっか作ってて、ごめんなさい…コメントありがとうございますm(_ _)m頑張ります (2021年9月29日 1時) (
レス) id: b5181500a7 (このIDを非表示/違反報告)
43yomi1(プロフ) - 新作おめでとう御座います…!! 右梅様の小説とっても素敵で、何時も楽しく読ませて頂いております。 竜胆と夢主ちゃんの絡みとっても素敵です´`* 応援しております、更新お疲れ様です*_ _) (2021年9月29日 1時) (レス) @page4 id: 1d67640196 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：右梅 | 作成日時：2021年9月29日 1時
