励まし愛 ページ4
『春ー！桜咲いてるー！』
珍しく2人の休暇が重なって、買い物に行くことになった。私が走ってサクラを指さすと、春千夜は
「なんだよガキかよ」
と馬鹿にしたように笑った。
『子供のままでいたいねえ』
「もう大人だっつーの」
『夢がねぇなあ春はー』
「あ？別に夢なんてなくてもいいだろ」
『…つまんね』
「おいなんつったクソアマ」
『お腹すいたった』
「すいたったじゃねぇよ誤魔化すな」
『また次の春もここ来ようね』
「……」
『うわっ泣きそう！！泣いちゃう？泣いちゃう？春ぅー泣いちゃうの？？』
眉間と鼻に皺を寄せて、地面を見ている春千夜。口を尖らしいていて、こうやって見るとほんとに綺麗な顔。
「うるせえよ」
ガシガシと足を軽く蹴られる。
『いだだっ』
「次の春もあるもんな」
『そーそ！13ヶ月だからね』
「お前絶対次の春予定入れんなよ」
『春千夜の方ねそれは』
フワッ
『うわっ』
軽々と正面で持ち上げられて初めて、春千代を見下ろす体制になる。落ちないように春千夜の肩に手を置く
「泣いてんのお前だろ」
ぽたぽたと春千夜の顔に涙が落ちる。
こういう時だけ重力を恨む。
『春千夜のためにした化粧春千夜のせいで取れたぁー』
「俺が化粧してやろうか」
『やだよ！今度私が春千夜に化粧してあげるね』
「したら殺す」
フワッ
とまた浮いて春千夜に抱っこされてる体制になる。
顔も数センチしか間がない。
「お前って意外にピュアだよな」
私の赤くなった顔を見て春千夜が笑う。
『うっせ！』
ふわりと私と同じ石鹸の匂いがして唇に熱がこもる。
「すき」
『…す、すき』
「なんでそんなにカタコトなんだよ」
『ビックリして…』
「いつもの事だろ」
『いつもじゃねぇよ』
「なんか食いいこうぜ」
『うん！！何食べる！！』
「じゃあオムライス」
『何それ、家庭的』
「その方が上手いだろ」
『えー春いっつもそういうのに珈琲合わせるからやだぁーオムライスはオムライス単品に限るだろ！』
「珈琲は珈琲だろうが！！」
『苦いのか甘いのかどっちかにするの！』
「どっちもでいいだろ！！」
『てか離してよ！！』
「…」
『なんか言えや！！！』
流石に抱っこで歩くのはきつい。
「下ろすから足伸ばせ」
『のばしてる！！』
「下ろすぞ！？」
『はよせんかい！！』
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右梅(プロフ) - 赤坂さん» 人間みんな花だと思えばちょっとは愛着湧きますよね…。いや、湧きませんね (2021年9月10日 23時) (
レス) id: b5181500a7 (このIDを非表示/違反報告)
赤坂 - 花は散り際が美しい (2021年9月10日 23時) (レス) id: e1cf0e4f9d (このIDを非表示/違反報告)
右梅(プロフ) - すーみんさん» こちらこそ読んでいただきありがとうございました(^^)コメントありがとうございます (2021年9月10日 15時) (レス) id: b5181500a7 (このIDを非表示/違反報告)
すーみん(プロフ) - 泣きました（;;）とても感動しました！！本当に素敵な作品をありがとうございます！ (2021年9月10日 14時) (レス) id: 7ae5cb69bd (このIDを非表示/違反報告)
せみのぬけがら(プロフ) - みーさん» わ！ありがとうございます(^^) (2021年8月14日 22時) (レス) id: b5181500a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：右梅 | 作成日時：2021年7月7日 23時
