39.偏見しか ページ7
「双子なの？」
白「うん」
「どっちが兄貴？」
白「俺」
「じゃあこっちが弟？」
白「そ」
「顔全く同じなのに全然違うね」
白「そう？」
「うん。君の方が喋ってくれる」
白「Aも喋るよ」
「じゃあ名前なんて言うの？」
『Aだよ。よろしく』
「ほんとだ！話した！」
白「お前名前は？俺、白」
「イチヤ。よろしく白A」
『「うん」』
・
出会い初めは同じなのに二人の間には確実な差が
出来ていく。それはどこに行っても同じだった。
でも、どっちもそれが不自由だと感じたり
嫌だと思ったことなんてない。
それぞれがそれぞれの好き嫌いを理解しているから。
白はAがなにかする時にコソコソしたりしつこい奴が嫌いなのを知っている。
Aは白がボソボソ喋って優柔不断な奴が嫌いなのを知っている。
好き嫌いで二人の間には確実な差ができているのを
2人は理解していない。
珍しい程の信頼を持つ双子だった。
哀れで不運な双子だった。
・
いくら子どもともいえ、加茂家の人間だ。
小さい頃から任務へ行かされることが多々あった。
その際死なないように指導係のおじさんが知らない子どもたちに怒鳴りつける。
子ども達からすればとんでもないクソジジイだが
根は優しい子供思いの人だった。
そして子ども達はそれぞれの任務へ行く。
もちろん白とAも。
良い術式でかなり強ければそれなりの呪霊を狩る。
だから白とAは毎回危険な任務だった。
そんなある日
任務を終えてそれぞれの子供が集まった。
久々の顔ぶりにいつも以上に賑わっていた。
その時でさえ白は明るい子と
Aは静かな子と
話していた。
でもそれぞれの子どもがあれ？と発する。
1人いない。
おじさんがやってきた。
何かが違っていた。
「1人 死んだ」
ワンワン泣きわめいた。
小学五年生が。
白も。
Aは泣きわめかなかった。
涙1つ出さずに後ろに手を回し真っ直ぐにおじさんの目を見ていた。
それがAに話しかけてくれた、優しい子だと聞いても全く泣かなかった。
・
加茂Aには情が無い
と言われて誰もAには近付かなかった。
話してても笑わない。
ていうか笑ったのさえ見た事ない。
自分が死んだらAは何も思わないだろうとどの子も考えた。悲しかった。
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せみのぬけがら(プロフ) - ソラさん» ほんとだっ！！わざわざありがとうございます(^^) (2021年2月12日 18時) (
レス) id: b5181500a7 (このIDを非表示/違反報告)
ソラ - 48、49(?)話らへんで、硝子さんが、梢子さんになってると思います。間違ってたらすみません。 (2021年2月11日 16時) (レス) id: 9410ab3aed (このIDを非表示/違反報告)
せみのぬけがら(プロフ) - 羅飛さん» このネタ伝わんなかったらどうしよ・・・って思ってました笑笑わざわざ、コメント寄せてくれて助かります。ありがとうございます！ (2020年11月19日 0時) (レス) id: b5181500a7 (このIDを非表示/違反報告)
羅飛 - 41話の「今日から（名前）は僕のダーリンだ！」で顔がめっちゃにやけてるのが自分でもわかりましt((いつも楽しく読ませていただいてます。更新無理せず頑張ってください！ (2020年11月18日 23時) (レス) id: ece54e7d40 (このIDを非表示/違反報告)
せみのぬけがら(プロフ) - 東明さん» きゃー！ありがとうございますm(__)m頑張らない程度に頑張ります笑笑 (2020年11月14日 18時) (レス) id: b5181500a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えすめ | 作成日時：2020年11月13日 22時
