58.強力な仲間 ページ30
「下だ!穴を開けるぞ!!」
九十九さんの声に俺は身構えた。
バキッといとも簡単に割られた地面。なんというか、東堂や悠仁と同じ匂いがする。
トスッと地面に着地すればかなりの修羅場だったのか悠仁に氷のツララのようなものが襲いかかっていた。
『創双ノ鴇”炎”』
矢をうつ構えのようにして炎を指先から出せば、炎がシュゥウと音を立てて水になった。
「炎の術式だと…!?」
「久しぶりだね夏油君 あの時の答えを聞かせてもらおうか。どんな女が好みだい?」
「九十九由基!!!」
相変わらず場違いな余裕具合を見せる九十九さんを横目に俺は周りを見渡した。
みんなが口々に俺の名前を呼ぶ。
悠仁、京都校の人たちの氷を溶かしていく。
この術式は
となると________
俺の事を睨みつけているあの横の着物の人。
俺はソイツを睨みながら笑った。
『あれ?キャラ被りじゃない?俺たち』
ピキピキっと奴の眉間にシワが寄せられて血管が浮かび上がっているのを見てさらに俺は笑う。
いい気味だ。
俺が奴を倒す。見たところ受肉呪霊だな。
『来なよ』
「小僧如きが…!!!」
”「氷凝呪法 霜凪_________!!」”
”『禍々ノ鶴
地面をそのまま上へ上へとして、壁を作る。
地面の壁は固い。
氷が勢いよく壁にぶつかってくるのがわかる。
俺は片手に炎を出しながら自分が多少の氷で凍るのを避けた。
すると突然氷が止む。
「ハァッハアッ」
氷使いが倒れ込んでいる。顔色が悪い。
俺は壁から出て、裾の水を搾った。
「どうした裏梅」
九十九さんと話し終えたらしい夏油が声をかける。
「毒か!!」
バシャバシャと氷が水に変わっていく。
毒______?俺は毒を使ってない。誰の?
振り向けば悠仁が違うと言うように頭をブンブンと振った。
その横で見慣れない顔が喋る。
「穿血で俺の血が混ざったんだ 当然だ」
なるほど。仲間か。
「待って真依ちゃんの援護がない。あっちにもまだ仲間がいるのかも」
京都校の魔女がそう言う。
「葵と銃の子あとスーツの子は私の仲間が保護してるよ。場違いだからね」
九十九さんが言う。いつの間に保護したんだ。
「動けるか?」
パンダが起き上がってきた。その姿に安心を覚えるもその横の人間に俺は顔を青ざめた。
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せみのぬけがら(プロフ) - ソラさん» ほんとだっ!!わざわざありがとうございます(^^) (2021年2月12日 18時) (レス) id: b5181500a7 (このIDを非表示/違反報告)
ソラ - 48、49(?)話らへんで、硝子さんが、梢子さんになってると思います。間違ってたらすみません。 (2021年2月11日 16時) (レス) id: 9410ab3aed (このIDを非表示/違反報告)
せみのぬけがら(プロフ) - 羅飛さん» このネタ伝わんなかったらどうしよ・・・って思ってました笑笑わざわざ、コメント寄せてくれて助かります。ありがとうございます! (2020年11月19日 0時) (レス) id: b5181500a7 (このIDを非表示/違反報告)
羅飛 - 41話の「今日から(名前)は僕のダーリンだ!」で顔がめっちゃにやけてるのが自分でもわかりましt((いつも楽しく読ませていただいてます。更新無理せず頑張ってください! (2020年11月18日 23時) (レス) id: ece54e7d40 (このIDを非表示/違反報告)
せみのぬけがら(プロフ) - 東明さん» きゃー!ありがとうございますm(__)m頑張らない程度に頑張ります笑笑 (2020年11月14日 18時) (レス) id: b5181500a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:えすめ | 作成日時:2020年11月13日 22時