検索窓
今日:10 hit、昨日:22 hit、合計:138,840 hit

5-3 ページ28

壁に追いやられ、オレンジジュースを渚に渡して影に隠す









「おい、なんだその不満そうな目…。女だからって容赦しねえぞ」









チラッと見えた烏間先生がこちらに走ってくる




それを殺せんせーが止めてくれた









大丈夫だよ、手は出さない









緩く締めたネクタイを掴まれ「なんとか言えよE組!! 殺すぞ!!」と言われた









殺す…?









殺す…








…殺す…か









私も渚もクスリと笑った









2人「殺そうとしたことなんて無いくせに」

「「(ゾッ」」









飛び退いた2人を置いてスマホをポチポチと操作する









『言質、ありがとうね〜』

「優梨、何それ?」

『ボイスレコーダー』









再生ボタンを押すと、さっきの言葉が流れてきた









『私さ、別に私の悪口言われたり虐められたりするのはいいよ?
でもさ、渚を巻き込むのはやめようよ。私なら殴るなりなんなりすればいい…
でも、その分いつ自分に返ってくるか分からないからね?』









ボイスレコーダーに唇を当てると「それ、俺がもらっていー?」と赤い瞳が至近距離に現れた









「宇髄くん」

「よぉ。優梨、今日も可愛いな」

『…他の女の子に言ってあげなよ。さすがに気持ち悪い』

「おい」









ボイスレコーダーを彼の胸に押し当て、『渚、行こう』と細い腕を引っ張る









「優梨」

『?』

「今の、殴られても虐められてもっていうの…されたら言えよ」

『…は?』

「俺が守るから。優梨のこと、何があっても」









真剣な瞳に『…馬鹿じゃ無い?』と吐き捨てて歩く









「絶対、何があっても優梨は守るから。それだけは忘れるなよ、優梨」









「優梨、大丈夫?」

『…………ごめん、今は無理』

(…耳まで真っ赤にするぐらいなら、素直になればいいのに)









何が、守るからよ









ベキッ









半分ほど残ったオレンジジュースのペットボトルを力強く握り、待っていてくれた杉野たちの元へ走って駆けて行く









ほんのり赤い耳のままで

6話 マンツーマンの時間→←5-2



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (38 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
93人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ツナミカワ(プロフ) - 誤字脱字が多いですよ。それと夢主以外誰がしゃべっているか分からないので分かりやすいように磯貝なら磯貝「」磯「」とかして欲しいです (2020年4月26日 2時) (レス) id: f27e09d3f8 (このIDを非表示/違反報告)
サッカーバカ(プロフ) - 絵理奈さん» 本編が進むにつれて、それは深く掘り下げられます…。多分です! (2020年4月22日 14時) (レス) id: 7487ed3f06 (このIDを非表示/違反報告)
絵理奈(プロフ) - 本気で、夢主が虐められるってのは?集団虐め (2020年4月22日 1時) (レス) id: e2382ac4cf (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:サッカーバカ | 作成日時:2020年4月21日 12時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。