3話 天元の時間 ページ11
俺の朝はそこまで早くない
妹たちの作ったうまい朝飯を食った後、派手なピアスをつけて、左目に独特なメイクを施す
制服も着崩して、スニーカーを履いて俺なんかが持ったら小さいスクールバッグを肩に引っ掛けて家を出る
それが毎日同じ事
あいつの家の前を通り過ぎる少し前に、重たそうなドアが開いてガチャリという大きな鍵が閉まる音
カシャンと家の門が開けられ、すぐに閉められ、トントンとローファーの爪先を鳴らすのは、俺の好きな人
『ふわぁっ…』
大きなあくびをしてゆっくりと歩いていくのを見ながら、音楽を聴きながら歩いていくそいつに追いつくように大股で追いかける
ひょいっとイヤホンを取ると『ちょっと』と不機嫌な声が出てくる
俺の大好きな声
「おはよう」
『…はよ』
イヤホンを引ったくって、つけるのかと思えばただ指に巻きつけて揺れないようにしているそいつに愛おしいと思える
「優梨ー」
俺が話しかけても無視を決め込まれるのはいつものことだ
でも、綺麗な髪の毛も綺麗な瞳も、俺は全部好き
それを素直に言えなかった小学校時代が恨めしい
こいつの髪の毛は綺麗なピンク色で、俺の知る限りでは小学校から一度も切っていない
にもかかわらず、こいつのことだから特に手入れもしていないのだろうけど、本校舎の女子よりも綺麗な髪の毛
サラサラとしている
髪の毛に指を絡めると『何』とまた好きな声を上げる
「んー？綺麗だなーって」
素直に言ってみれば、目を見開いて『あ、そう』と前を向く
うん、可愛い
綺麗な琥珀の瞳も、俺を見てくれる
もっと素直になりたい
もっと、一緒にいたい
でもこいつはE組で俺はB組
本校舎と旧校舎じゃ、学ぶ場所も1日中一緒にいることすらも叶わない
一緒にいたいと思えば、E組に行くか、こいつが本校舎に復帰してくれるしかない
けど、待てないと思う
「なぁ、優梨」
『…もう学校近いから離れて』
「本校舎に、戻って来てくれ」
そう伝えると、『ふざけんな』と冷たい一言が浴びせられた
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ツナミカワ(プロフ) - 誤字脱字が多いですよ。それと夢主以外誰がしゃべっているか分からないので分かりやすいように磯貝なら磯貝「」磯「」とかして欲しいです (2020年4月26日 2時) (
レス) id: f27e09d3f8 (このIDを非表示/違反報告)
サッカーバカ(プロフ) - 絵理奈さん» 本編が進むにつれて、それは深く掘り下げられます…。多分です！ (2020年4月22日 14時) (レス) id: 7487ed3f06 (このIDを非表示/違反報告)
絵理奈(プロフ) - 本気で、夢主が虐められるってのは？集団虐め (2020年4月22日 1時) (レス) id: e2382ac4cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2020年4月21日 12時
