94話 彼以外見れない ページ7
『安室さん以外の…彼以外見れない‼あの人がいいの‼』
ボロボロと涙を流しながら自分の気持ちをぶちまけた音風は、布団を頭からかぶって泣きじゃくった
リー「……コナン君、今はそっとしとこうよ、あの子もあの子で考えたいんだ」
コナン「うん」
病室を静かに出た2人は、共有スペースに向かった
そこには、安室がブラックコーヒーを飲みながらボーッとしていた
リー「……」
コナン「リーさん?」
安室を見たリーは、静かに歩き出し、安室の前に立ち止まった
リー「安室さん」
安室「?リーさん」
リー「少しお話ししませんか?」
安室「?」
ニコリと笑ったリーは、中庭に安室と一緒に向かった
コナンも、2人の後を追いかけた
リー「安室さん、音風の事好きなの?」
安室「え」
リー「答えてよ」
安室「……」
リー「答えろ‼」
聞いても無言で突き通す安室に、しびれを切らしたリーはガッと安室の胸ぐらを掴んだ
リー「テメー‼自分が好きな奴を助けられなかったからってそれだけで諦めんのかよ‼
ちっさい男だな‼おい‼このヘタレが‼」
安室「……」
リー「やっと…あの鈍感で推理バカの音風が自分の気持ちに気付いたっていうのに、アンタはそれを踏みにじった‼これから話そうとした時の音風を‼アンタに想いを伝えようとした矢先に‼」
安室「……‼」
リーは安室をバッと放し、ゴキゴキと手を鳴らした
リー「さっき病室で泣きじゃくりながら自分の気持ちを言ってたよ」
“安室さん以外の…彼以外見れない‼あの人がいいの‼”
リー「アンタ、愛されてたのにね、あの無意識で鈍感で推理バカの音風に…
本気で愛されてたんだよ、それをアンタ自身は、手放した
ホント、バカな奴だよね…
イージス艦についてだけど、涼くん、あそこでもう一度告白するから」
安室「‼」
リー「涼くんに奪られても、僕は知らない、警告もしたし忠告もした…後はアンタがどう動くかだ
まあ、もしかしたら音風の心はもう傾き始めてるかもね…」
安室「っ……‼」
リーは「コナン君、アイス奢っちゃるから行こ」と、コナンの手を引いた
コナン「あ、待って‼ボクも」
リー「…うん、言っておいで」
コナン「うん」
リーはアイス買って病室戻ってるわ、と手をヒラヒラさせながら歩いて行った
コナン「安室さん」
安室「コナン君…」
安室「安室さん、姉ちゃんを好きだって自覚してたんだよね?」
安室「……」
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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2018年9月23日 22時