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「でも、女の人で優しくて強いってだけで、名前の方にはちっとも触れてねェな」
「第一、その海賊がその名前をなんで知ってるんだよ」
「さァ…？」
謎は深まるばかりで、おれ達にはどうしようも無いことだ
「ティラに直接聞けばいいじゃねェか」
「それができたら苦労しねェんだよ、バァカ」
「あ、そうだ。街の本屋になんか無いか調べてみようぜ!!」
「はァ？本屋ァ？」
「なんでだ？」
「本に何か書いてあるかも知れねェし、ルフィが言ったこと以外にも載ってるかも知れねェ!!」
「なるほどな」
善は急げ。おれ達は本屋へ向かった
窓から侵入して、静かに本を探していくがどの本にも、「ユナ」の文字はない
「ねェぞ、サボ」
「うーーーーん…」
「おれ、腹減った」
「…まだ探すか？」
「あァ」
「ルフィ、おれ達は先に帰るぞ」
「おう！」
ルフィを連れて店から出て行ったエースを見送り、しばらく本を探している
「やっぱねェなァ」
諦めて帰ろうとした時、「うわ！」と誰かがおれとぶつかった
「あ、悪い!! 大丈夫か？」
「ご、ごごご、ごめんなさい!!」
「おいバカ!! 何やってんだよ!!!」
「だっ、だってェ…本が沢山あるから、僕気になっちゃって」
「急げよ!! 警官に見つかったら、おれ達連れ戻されるんだぞ!!!」
「う、うん…。ごめんね、これあげる!!」
「あ、おい！」
パシッと手の中に入れられたモノを持ちながら、2人を追いかけようとしたが、いつの間にかすでにいなくどこかへ行ってしまっていた
「な、なんだったんだ？」
おれは訳がわからずそのままいると、手の中にあるモノをふと見た
「…銅貨？コインか」
お金じゃないコインを渡されたけど、何かの記念品とかか？
「ナフィカユア…ナフィカユア？」
確かにそう書いてあるコインにおれは眉を寄せながら、本を探すことを再開した
「ユナ…いや、ナフィカユアで調べたらいいか」
地図を出して地名なのだろうと確信に至ったのはすぐだった
「約半年前に滅んだ…島？」
ナフィカユア島は、自然豊かで戦争のない平和な島
誰もが手を取り合って助け合っていた平和な島
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2020年1月5日 23時
