ヒーロー科と結界師3 (ページ30)

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それに、良守はいつもより精巧に作って強度もあげたって言ってた…

事故なんかじゃな……

ﾋﾟｷｰｰｰﾝ

(邪気!?)

ｶﾞﾀｯ

《ど、どうした墨村》

(こんな真っ昼間に妖が…？
いや、良守の式神が消えたとなると、人間じゃない可能性がある…
邪気もあったし、少なくとも普通の人間じゃない
妖なら昼間は活動がかなり制限される…よっぽど強力な妖力を持っているか…もしくは、何か器を持っている
侵入の際に感知しなかったから、後者の方が可能性が高い)

と、なると…

『問題は、何が目的で、今、どこにいるのか…』

「墨村？」

『プレゼント・マイク先生』

《な、なんだ？》

『ちょっとお手洗い行ってきますね(ﾆｺｯ』

《は？あ、ああ、いいぞ》

よし、これで抜け出せる理由は作れた

『あ、それと…』

《？》

『しばらくは帰って来ないと思いますので、そこんとこよろしくお願いします』

ドアを閉めた後、廊下の窓を開けて学校を後にする

緑谷side

守香ちゃんが教室を出た後、窓の外をふと見ると見慣れた女の子が空中を切るようにして走っていた

守香ちゃんだ

(な、何やってるんだろう…)

っていうか、さっきトイレ行くって…

(何にせよ…何か家の用事でも)

前を向くと、かっちゃんが驚いたように窓の外を見ていた

守香ちゃん!!!

かっちゃんにバレたよ!!?

守香side

『電車使わない方が早いかもしれない』

ものの数分で烏森学園に着くと、式神を飛ばした

『行って。異変があればすぐに知らせて!!』

って、あの式神…

『良守!!』

「え、守香!? お前、学校どうしたんだよ!?」

『抜けてきた!! それより、妖は!?』

「今、探してるとこだ!!」

良守と走っていると、高等部の制服を着た生徒が何人か倒れていた

「大丈夫か!? 何があった!?」

「う…あいつ…人間じゃねぇ…動き…が、見えなかった…」

『良守、それより』

私たちは、良守の式神が知らせてきた場所へと向かった