ヒーロー科と結界師2 (ページ13)

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どんどん崩れていく体

「ヨキ!!」

「月刃!!」

真っ二つに斬られた鬼

「なんだ、あんた達…」

刃らしきものを飛ばしたお坊さん

「裏会・実行部隊、“夜行”。裏会総本部の命により、離反者・春日夜未を捕捉しに参った」

(裏会…？)

再生しようとする鬼に、またさっきの刃が飛んでくる

「やめて！」

「ちょっと待てよ!! なんだあんたら…」

『良守!!』

「うわぁ!!」

小さくなっていく鬼に、春日さんは泣き叫ぶ

火の玉らしきものが、鬼に向かって放たれ灰となっていく

天穴で吸われていく時、何かが光った

それを取る

「ごめんなさい、ヨキ…!!」

ずっと泣きながら謝る春日さん

「ご迷惑をおかけしました
この女の処遇については、組織内で尋問にかけますのでお任せを」

「まったく、嘘と演技だけは上手い女でね。あの書状もどうやって盗み出したのか…」

「本来ならあなた方に照会される前に、こちらで気がつかねばならぬところを…誠に申し訳ない」

「いえ、気になったので確かめただけのこと。問題が起こらねば、それ以上は追及しないつもりでした…」

「まあでも、そのうち…我々のような下っ端ではなく、幹部連中がご挨拶に伺うことになるかもしれませんよ

この土地については、上もいろいろ考えているようでね…。確かに危険ですが…なかなか面白い場所のようですからねぇ…。では失礼」

面白そうに笑う夜行の人

「一言申し上げておきますが。いくら裏会のお歴々であっても、この土地を汚すようなことがあれば、私たちが全力で阻止いたします。それをお忘れなきよう…」

歩いていく夜行の人と春日さんに、良守とともに走り寄る

「あの…!!」

『本当はこういうのとっちゃいけないんだけど…』

と、春日さんの手のひらにさっきとったのをのせる

「あ。ちょっと待って、今…」

パカッとツノから鬼が出てきた

「すげぇ、こんなちっこいのにもう再生した！
あ…でも、もうたいして大きくもなれないし力も持てないかもしれないんだけど…」