ヒーロー科と結界師2 (ページ26)

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「守香ちゃん、雄英には首席で合格したん？」

『確かそうなはず』

「すごいね!!!」

『まぁ、努力してここに入ろうって思ってたから別に』

「それでも、頑張ったんでしょ？」

『まぁね』

下駄箱で靴を履き、一歩踏み出そうとした時

『(ﾋﾟｷｰﾝ』

「守香ちゃん？」

(なんか…出た、よな？)

「守香」

『！』

金狼が出てくると、出久くんは「ブフォッ」と吹き出した

「デ、デクくん!?」

「複数出たよ」

『……………』

金狼に言われ、グッと拳を握る

『(ﾋﾟｷｰﾝ』

「！」

『今の…』

「斑尾だねぇ」

『斑尾が？』

「良守が封印を解いちまったのさ」

『……!!?』

あいつ、何して…

『急いで戻らなきゃ』

「待ちな」

『けど…』

「あの雪村の娘がいる。あそこの妖犬がなんとかするよ」

『け、けど、封印は』

「もしあんたがあたしの封印を解いたとする」

『な、何言って』

「あたしが烏森で瀕死になったら…あんたはなんて言うんだい？」

『は？』

こいつ、急いでるっていうのに

「どうなんだい？」

『…………!!』

こいつ、本気だ

『…………くたばる気かよ』

「………………!?」

『主人残して、勝手に死ぬんじゃねーよ』

「誰が主人さ、このチンチクリンが」

『お前が暴れてんのは、私の庭だからだ
私の庭で好きにはさせない。お前がなんと言おうと、勝手になんか死なせてやらない。絶対にな』

「………………そうかい。でも、もう大丈夫みたいだけどね」

『は!?』

「良守が封印したよ」

『えぇっ!!?』

あの子、どうやって封印したんだ…

「守香ちゃん、何1人で言ってるの？」

『え？』

「う、麗日さん、そろそろ帰ろう!!」

「あ、そうだね」

「守香ちゃんも、ホラ！」

『あ、あぁ…』

家に帰る途中、ぐったりしきった斑尾と半ベソの良守と、ガミガミ怒るおじいちゃんがいた

まぁ、大体は予想してたからいいんだけど

(だからって…)

「大体お前は」

「うーーーーー…」

(斑尾が泣かなくても…)

自分の主人のバカさを痛感したらしい