雷門の女神2 (ページ27)

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15話御影専農と雷門ページ27

翌日

今度は雷門の試合だ

マネージャーの杏奈が慌てて部室に駆け込んできた

「ごめんなさい、試合ギリギリになってしまって…」

「ああっ、杏奈ちゃーん！」

もう1人のマネージャー、つくしが杏奈に飛びつく

「おかえりーっ！うえーん、大変だったんだよー!!」

「ちょっ、どうしたんですか？」

杏奈は3日間、父親との旅行に出かけていたので、その間の出来事は何も知らない

「一言では言えないの…だって」

つくしは目に涙を浮かべながら、指を指す

『っんで、あの監督…!!』

メラメラとバッグに炎が見える海風

「もう試合始まっちゃうのに」

「笑えないですよ、はっきり言って」

「あの監督、薄々怪しいとは思っていたんですよ」

「いや、完全に怪しかっただろ」

「監督がどうかしたんですか？」

杏奈が、燃え上がる海風に聞いた

『どうしたもこうしたもない…あんっの、くそ監督…』

「監督が？」

『捕まった』

「ええーーーーっ!?」

『3日前のことだ』

海風は語り出した

3日前、雷門イレブンは部室に集まり、次の試合に向けてミーティングを行っていた

『相手は、データに基づく作戦においては右に出る者なしの御影専農だ』

海風が話すのに合わせて、スクリーンには御影専農のエンブレムと選手リストが映し出された

『イレブンバンドなどの最先端のツールを使いこなして戦うチームだ』

「ここで問題」

趙監督が、そう言う

「あなたたちに間も無く、新たな試練が訪れます
さて、それは一体なんでしょう？」

「またそれかよ」

と、小僧丸があきれて言った

その時、バン！とドアが開くと黒いスーツに身を固めた男たちが部室に入ってきた

その数は6人、男たちはまっすぐ趙監督ににじり寄った

「趙金雲だな？」

「いかにもそうですが」

男の1人がピラッと一枚の紙をかざす

「不正アクセスの容疑で逮捕する」

ｶﾞﾁｬﾘ

と、別の男が手錠をかけた

「えっ？」

「おい！」

「ええーーーーっ!?」

「マジかよ!?」

イレブンが同時に驚く