元殺し屋は進撃する (ページ5)

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『ロビン！ウソップ！逃げろ!!』

「え？」

「ギャアアアアアア!!?」

2人の頭上に影を作るほどの大きな頭
ロビンの腕を引っ掴んで『チョッパー！』と投げ飛ばした。すぐにチョッパーがロビンを受け止めてくれたが…

「おい、青子!!」

ウソップの腕を掴んで海王類の頭を吹っ飛ばそうとしたその瞬間、ガブンッと私たちは海王類に飲み込まれた

「ど、どうすんだよ…！」

『どうするったって…触って壊す以外に選択肢なんて』

その時、ザブッという水音が聞こえた
サーーーッとウソップとともに顔を青くして暗い海王類の口の中で顔を見合わせる。足元から少しずつ水が流れ始めている

「ギャアアアアアア!!!? 水ーー!!?」

『は!? 意味わかんないんだけど…って、うわっ!!』

「どぶっ!?」

突如として足場が傾き、そのまま横に倒れるとそのまま下へと落ちていく

「ギャアアアアアア!!!!!」

真っ暗な奈落の底へと堕ちて行くように、私とウソップは海王類の腹の中へと落ちていった

．

．

．

．

．

「ぉ………！ぃ！」

小さな声が聞こえてきた
沈んでいた意識がゆっくりと浮上する

『………？』

肌を撫でる優しい風、そんな肌をくすぐる草花たち
ゆっくりと目を開けたらそんな光景が広がっており、バッと起き上がった

「うわっ!? び、びびった…おい、あんた大丈夫かよ」

聞き慣れた低い声、大好きな声、この世で1番、自分の命よりも大事な人の声、愛しい、愛している人の声

『焦凍…？』

声の主に最愛の人の名前を呼ぶと「は？」という声が投げられた
よく見てみれば、知っている顔じゃない。目も髪も服も何もかもが違うその人に驚き、ハッとする

近くにウソップがいないかと確認すると、「うーんうーん」と唸りうなされているウソップが横たわっていた

『おい、ウソップ、起きろ』

「うーん…」

『起きろっての！』

「ほぐあっ!!?」

ドスッとウソップの腹を殴りつけると、「なにしやがんだ青子てめェ!!」と、キレながら起き上がっていた