0話 ページ4
ーとある海域ー
「おーい、青子〜」
『あん？』
雨ざらしが続いていた中の晴天。雲ひとつないこの青空の下ですることといえば、溜まっていた洗濯物を干したり、プールに入って楽しむことぐらいの船の上
可愛い愛弟が麦わら帽子を被りながら、アイスを食べている私の元へときた
『どった？』
「ウソップどこにいるか知らねェか？釣りしようって言ったのにいねェんだよ〜」
『ウソップなら甲板にいるんじゃない？』
「うーん？」
とたとたと歩いて行くルフィの姿を見送りながら、『あっつ〜』と項垂れる。夏の気温のある海域にぼやいていると、ザバンと海面を盛り上げて水飛沫を上げるなにかが現れた
「な、なんだ!?」
「デケェ…！海王類か!?」
グルルルと唸り声をあげている海王類を見上げながら『よろしく〜』とアイスを食べながら両翼に後を頼むと、秒殺する勢いで海王類を倒す2人にお見事という意味で拍手を送る
「青子ちゃん、さばくけど…」
『んー』
芝生の場所をあけてくれというサンジのお願いを素直に聞き、起き上がった
「うおっ!! デケェな…」
「うほほほ〜!! サンジ！丸焼き!!」
「わーってるよ」
包丁を持って捌き始めようとしたその時、とっくに命は取られているはずの海王類が目をギョロリと動かした
咄嗟のことにその場の全員が訳が分からずに固まっているところで、私が拳を使って1発でノした
『…2人とも』
「いや、シメたはずなんだが…」
「てめェのシメが甘かったんだろ」
「あ"ぁん!?」
オラァァ！と喧嘩を始める両翼を置いておき、「なんで動いたのかしら」と言うロビンに『さあ』と言いながらアイスを食べ始める
『お腹すいたな…さっさと捌いて刺身にでも…』
棒を“個性”で消して海王類の方を見ると、目はロビンの方を向いていた
なぜかその瞳にザワッと全身が総毛立った
「なァ、ロビン。海王類ってのは、新世界でもバケモン染みてるのか？」
「おそらく…」
「まじか…」
その時、地面に伏していたはずの頭がゆっくりと持ち上げられ、グバッと大きな口がロビンとウソップに向かっていた
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2024年3月20日 15時
